2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

平櫛田中彫刻美術館

「平櫛田中彫刻美術館」、2014.3.29 ちょっと時間ができたので、小平市にある、この美術館に行ってきた。中央線の国分寺駅で降りて、西武多摩湖線に乗り換える。次の一橋学園駅で降りて、10分弱、てくてく歩くと、住宅街の真ん中にある。ここでうっかりして…

医は仁術

「医は仁術」、国立科学博物館、2014.3.29 科博の特別展は、「江戸時代の医学」。これもおおよそ歴史の展覧会。日本で初めて官許の人体解剖を行った山脇東洋の解剖図、杉田玄白らの『解体新書』とその原本『ターヘル・アナトミア』、平賀源内の書簡とエレキ…

栄西と建仁寺

「栄西と建仁寺」、東京国立博物館、2014.3.28 栄西(この展覧会では、「ようさい」と読ませることになっている)の800年遠忌ということで、建仁寺とその関係する寺の寺宝を持てるだけ持ってきたというのが、この展覧会。セールスポイントは、「風神雷神図」…

司法官僚

新藤宗幸『司法官僚 裁判所の権力者たち』、岩波新書、2009 瀬木比呂志『絶望の裁判所』があまりに衝撃的だったので、こちらも読んでみた。これは行政学者が、「外側から」迫れる範囲のぎりぎりのところまで、官僚機構としての裁判所の実態を追及した本。 内…

北朝鮮からの生還

久木村久『北朝鮮からの生還 ある10歳の少年の引き揚げ記録』、光人社NFL文庫、2013 これは、脱北者本と勘違いして買ってしまったのだが、実際には太平洋戦争敗戦後の日本人の引き揚げについての記録。しかし勘違いではあっても、読んでよかった。 著者は、…

怪獣大戦争

「怪獣大戦争」、宝田明、ニック・アダムス、土屋嘉男ほか出演、本多猪四郎監督、日本、アメリカ、1965 ついつい流れで見てしまった「怪獣大戦争」。改めて見ると、本編ストーリーが弱すぎるのに、特撮はすばらしい。まあこのギャップがいいのだが…。 X星人…

マイティジャック 3話

「マイティジャック」3話、「燃えるバラ」 2話まで見て、かなりおなかいっぱいになってしまった「マイティジャック」だが、とりあえず無印の13話までは全部見なければ。というわけで、3話を見た。3話にして、もう当隊長が「ロンドンに行った」という一言だけ…

国家はなぜ衰退するのか

D.アセモグル、J.A.ロビンソン(鬼澤忍訳)『国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源』上・下、早川書房、2013 出版以来、やたら話題になっていたアセモグルとロビンソンの本、やっと読めた。やはり名著。 政治経済学、中でも制度論の立場から、経済…

人口から読み解く国家の興亡

スーザン・ヨシハラ、ダグラス・A・シルバ、ゴードン・G・チャンほか(米山伸郎訳)『人口から読み解く国家の興亡 2020年の米欧中印露と日本』、ビジネス社、2013 人口動態の変化がもたらす地政学的影響を、主に軍隊の人員調達を中心に幅広く考察した本。取…

頼山陽が愛した『平曲の世界』

「頼山陽が愛した『平曲の世界』」、頼山陽史跡資料館、2014.3.22 これは、平曲(琵琶を弾きながら平家物語を語る芸能)を語っている荒尾努が、頼山陽史跡資料館で行ったレクチャー・コンサート。資料館のロビーでしたので、客は30人くらいか。 1時間半あっ…

ホームレス大博覧会

村田らむ『ホームレス大博覧会』、鹿砦社、2013 著者は、ホームレスネタでマンガを描いている人。この本がホームレスネタの本としては4冊目。しかし、1冊目の『こじき大百科 にっぽん全国ホームレス大調査』、データハウス、は抗議されて絶版、2冊目の『日本…

美の跫音(あしおと) ―1952年のパリ・ローマ・フィレンツェ―

「美の跫音(あしおと) ―1952年のパリ・ローマ・フィレンツェ―」、堂本印象美術館、2014.3.20 前から行ってみたいと思っていた堂本印象美術館に出かけてきた。ここは中心部からは離れているが、市バスの立命館大学前停留所のすぐ前にあるので、行くのは簡単…

大魔王シャザーン 1話

「大魔王シャザーン」1話 久しぶりに見た「大魔王シャザーン」。1話ということになっているが、このエピソードは、"The Mirage Maker"と、"Mysterio, the Mini Magi"なので、オリジナル(英語版)37話の36話と37話。当然、チャックもナンシーもシャザーンも…

五嶋みどり、シャイー、ライプツィヒ・ゲバントハウス管弦楽団、メンコン、タコ5

メンデルスゾーン: 序曲「ルイ・ブラス」 メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲 ショスタコーヴィチ: 交響曲第5番 ヴァイオリン:五嶋みどり リッカルド・シャイー指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、 フェスティバルホール、2014.3.19 シャ…

南画精華展

「南画精華展」、頼山陽史跡資料館、2014.3.18 旧日銀広島支店の裏側にある、この施設。いつも近くは通るのだが、あまり立ち寄らなかった。たまたま雨宿りも兼ねて行ってみたら、ちょうどこの展覧会をやっていた。 「南画」って、そんなものを今どき描いてい…

北朝鮮経済のカラクリ

山口真典『北朝鮮経済のカラクリ』、日経プレミアシリーズ、2013 著者は、日経新聞編集局アジア部次長。ソウル支局に2度駐在し、北朝鮮ウォッチ歴は15年とある。この本は、韓国情報だけでなく、中国側からの情報もよく使って書かれている。比較的新しい情報…

サロン・キティ

「サロン・キティ」、ヘルムート・バーガー、イングリッド・チューリン、テレサ・アン・サボイほか出演、ティント・ブラス監督、イタリア、フランス、西ドイツ、1976 イタリア製「ナチス+ちょっとエロ」映画。この映画のタイトルは原題通りなのだが、最初の…

山下陽光のアトム書房調査とミョウガの空き箱がiPhoneケースになる展覧会

「山下陽光のアトム書房調査とミョウガの空き箱がiPhoneケースになる展覧会」、鞆の津ミュージアム、2014.3.16 いつも変な展覧館ばかりやっている鞆の津ミュージアムの今回の企画がこれ。 作家の名前は、山下陽光(やました ひかる)、1977年生まれ。この人…

ももいろクローバーZ 国立競技場ライブ1日目 ライブビューイング

「ももいろクローバーZ 国立競技場ライブ1日目」、ライブビューイング、109シネマズ広島、2014.3.15 ももクロの国立競技場ライブを、ライブビューイングで見てきた。たぶんどこもそうだが、広島もほぼチケット売り切れ。ただし、最前列と2列目には空席があっ…

ヴァシリー・ペトレンコ指揮、オスロ・フィル、ショスタコーヴィチ交響曲第5番

ニールセン 歌劇『仮面舞踏会』序曲 グリーグ ピアノ協奏曲 ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ピアノ:アリス=紗良・オット ヴァシリー・ペトレンコ指揮、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団、上野学園ホール、2014.3.14 ペトレンコとオスロ・フィルの演奏会…

仕事文脈 vol.2

『仕事文脈』、vol.2、「地方と仕事」、2013 この雑誌(とはいえ、この号からは書籍扱い)の1号がおもしろかったので、タコシェで2号と3号を買ってきた。で、この2号だが、「地方と仕事」。この切り口はよいと思う。ただし、東京以外はみな地方だから、政令…

上野松坂屋 屋上遊園

「上野松坂屋 屋上遊園 閉店日」、2014.3.11 上野の松坂屋南館の屋上にあった遊園地が3月11日で閉鎖されるので、行ってきた。 ここは屋上遊園地としてはそんなに大きなところではなく、遊具も、子供用汽車が2本あったほかは、バッテリーカーと、100円入れる…

宅悦とお岩~四谷怪談のそのシーンのために~

「宅悦とお岩~四谷怪談のそのシーンのために~」、作、演出、岩松了、安藤聖、梅宮万紗子 、尾上寛之ほか出演、駅前劇場、2014.3.11 駅前劇場でやっている岩松了の芝居。チケットがわりと簡単にとれたので行ってきた。チケットを取ったのは3週間ほど前だ…

昭和梟雄録

溝口敦『昭和梟雄録』、講談社+α文庫、2009 これは1982年から89年の間に雑誌『現代』、『文藝春秋』、『週刊文春』、『諸君』、『人と日本』に掲載された人物伝を集めたもの。取り上げている人物は非常に多彩で、横井英樹、岡田茂、豊田一族、若狭得治、永…

絶望の裁判所

瀬木比呂志『絶望の裁判所』、講談社現代新書、2014 これは読んでみて、相当驚いた。断片的には、これまで読んでいたことではあったが、裁判官、それも東京地裁、大阪高裁、最高裁調査官など、裁判所の中でのエリートコースを歩いてきた当事者が、実名でここ…

孫子とクラウゼヴィッツ

マイケル・I・ハンデル(杉之尾宜生、西田陽一訳)『孫子とクラウゼヴィッツ』、日本経済新聞出版社、2012 アメリカの陸軍大学校相当の学校で使われている教科書。『孫子』と『戦争論』は、戦争へのアプローチにおいて、まったく対立しているように考えられ…

文楽 生写朝顔話

文楽、平成二六年三月地方公演、「生写朝顔話」 明石船別れの段、 笑い薬の段、 宿屋の段、 大井川の段 豊竹嶋大夫、豊竹富助、豊竹靖大夫、豊竹咲大夫、豊澤龍事、鶴澤清丈、鶴澤燕三ほか、 アステールプラザ中ホール、2014.3.7 三月は文楽が広島に来てくれ…

人間革命(1973)

「人間革命」、丹波哲郎、新珠三千代、仲代達矢ほか出演、舛田利雄監督、シナノ企画、東宝、1973 前から見たかった、映画「人間革命」、DVDを手に入れてやっと見ることができた。 この映画、最初の場面は戸田城聖(丹波哲郎)が出獄してくるところから始まる…

陸軍人事

藤井非三四『陸軍人事』、潮書房光人社、2013 これはおもしろい本。帝国陸軍の人事をシステムと実態から明らかにしたもの。 著者は、1950年生まれ、戦史家。名前からしてペンネームかと思うが、学歴が書いてあるので本名かもしれない。 陸軍の人事は、士官学…

ほんとうの中国の話をしよう

余華(飯塚容訳)『ほんとうの中国の話をしよう』、河出書房新社、2012 余華のエッセイ集。原題は、「十個詞彙裡的中国」で、タイトル通り、10の言葉を表題にして、中国の歴史と著者自身の人生をつないだエッセイをつづっている。 著者は1960年生まれなので…