#伝統芸能

安田登『能 650年続いた仕掛けとは』新潮新書、2017 能の入門書。能はよくわからないので、読んでみた。 読んでみると、よくわからないのも道理。能は、古典文学、特に源氏や和歌の内容を知っていることが前提。その内容を頭に思い浮かべて、詞章や舞を見聞…

講談 真田幸村大坂出陣

「日本の話芸 講談 真田幸村大坂出陣」、神田陽子、NHK総合、2015.5.2 久しぶりに講談というものを聞いた。演者は神田陽子。 この枠は30分なので、大坂冬の陣の話を語るのかと思ったら、おはなしはこれから出陣するところでおわり。そういうものなのか。 聞…

広沢虎造 ジャングルの虎

「ジャングルの虎」、広沢虎造 https://www.youtube.com/watch?v=iiVXc3QcOOU 広沢虎造の愛国浪曲。SPレコードの録音がYouTubeにのっていたので、聞いてしまった。いろんな意味でおもしろすぎる。 おはなしは、マレー半島をシンガポール目指して南下する日本…

白鳥&萬橘二人会

「白鳥&萬橘二人会」、第26回生らくご会、広島工業大学広島校舎、2014.12.14 「広島で生の落語を聴く会」の例会。 「時そば」 白鳥 「大工調べ」 萬橘 (中入り) 「気の長短」 萬橘 「最後のフライト」 白鳥 両人とも、実際の高座を聴くのははじめて。白鳥…

立川談志 蒟蒻問答

「立川談志ひとり会」、国立演芸場、1992.10.9 談志の昔の録画を見た。ネタは蒟蒻問答。 談志がまだ元気な時なので、晩年のつらそうな姿はなくて、ほっとする。うまいが、自分流に変えるということはなく、非常にふつうにやっている。 この録画では、演じ終…

新作能 紅天女の世界

氷川まりこ(美内すずえ監修)『新作能 紅天女の世界』、白泉社、2006 題材になっている能「紅天女」が来年の2月に廿日市市のさくらぴあで上演されるので、それを見に行くかどうかを決めるための材料として読んでみた。 予想に反して、けっこうおもしろい。 …

第44回NHK講談大会

「第44回NHK講談大会」、NHKEテレ、2014.10.4 今月のはじめにNHKで流していた講談の番組。講談をほとんど聞いたことがないので、どんなものかと見てみた。 演目は、 神田紫「紀伊国屋文左衛門 宝の入船」 一龍斎貞山「寛政力士伝 谷風情け相撲」 神田松鯉「…

頼山陽が愛した『平曲の世界』

「頼山陽が愛した『平曲の世界』」、頼山陽史跡資料館、2014.3.22 これは、平曲(琵琶を弾きながら平家物語を語る芸能)を語っている荒尾努が、頼山陽史跡資料館で行ったレクチャー・コンサート。資料館のロビーでしたので、客は30人くらいか。 1時間半あっ…

文楽 生写朝顔話

文楽、平成二六年三月地方公演、「生写朝顔話」 明石船別れの段、 笑い薬の段、 宿屋の段、 大井川の段 豊竹嶋大夫、豊竹富助、豊竹靖大夫、豊竹咲大夫、豊澤龍事、鶴澤清丈、鶴澤燕三ほか、 アステールプラザ中ホール、2014.3.7 三月は文楽が広島に来てくれ…

柳家喬太郎独演会

「柳家喬太郎独演会」、広島県民文化センター、2014.2.19 この公演は直前まで知らなかったので当日券で入った。チケットがあるかどうか心配だったが、どうということはなく、余裕で入れた。広島だと、落語好きな人はそのくらい少ないということ。このホール…

市馬 そこつの釘

「そこつの釘」柳亭市馬 市馬の「そこつの釘」を聴いて見た。大工夫婦が引っ越しを終えたところから話をはじめている。18分くらいだが、ちょうどいい長さ。 下げは、「時々われを忘れます」という普通のものではなくて、「大変なことになりました。明日から…

立川生志 らくごLIVE ひとりブタじゃけぇPART VI

「広島で生の落語を聴く会」、「立川生志 らくごLIVE ひとりブタじゃけぇPART VI」、2014.1.12 これは広島ではめずらしい落語会。演者は立川生志。この人は今まで全然知らなかったのだが、非常によかった。 この落語会は、事業としてプロモーターがやってい…

文楽 桂川連理柵

桂川連理柵 六角堂の段 帯屋の段 道行朧の桂川 六角堂の段:三輪大夫/團吾 帯屋の段:前 呂勢大夫/清友 切 咲大夫/燕三 道行朧の桂川:お半・咲甫大夫/宗助 長右衛門・相子大夫/清志郎 ツレ・咲寿大夫/寛太郎 女房お絹・和生 弟儀兵衛・玉也 丁稚長吉…

21世紀の落語入門

小谷野敦『21世紀の落語入門』、幻冬舎新書、2012 小谷野敦のクリーンヒットがまた出た。以前から落語ファンだということは公言していたが、これはほんとうに親切な「落語を知らない人のための入門書」。 帯に「ビギナーは寄席に行くな。」とあるが、まった…

文楽 双蝶々曲輪日記、新版歌祭文

文楽公演 「双蝶々曲輪日記」より「八幡里引窓の段」、「新版歌祭文」より「野崎村の段」、アステールプラザ中ホール、2012.3.3 また文楽地方公演の時期になり、この田舎にもちゃんと来てくれた。ありがたい。今回の地方公演は西のほうばっかりで、東京以外…

寿 初春大歌舞伎 昼の部 大阪松竹座

「寿 初春大歌舞伎」昼の部、「傾城反魂香」土佐将監閑居の場、「修善寺物語」、「積恋雪関扉」逢坂山関所の場、大阪松竹座、2012.1.9 大阪松竹座の歌舞伎を見に行ってきた。なにしろ海老蔵の復帰公演ということで気合が入っている。なにしろ、昼の部、夜の…

三遊亭白鳥 スーパー寿限無

「落語者」 「三遊亭白鳥 スーパー寿限無」、BS朝日、2011.7.18 BS朝日の番組をたまたま見ていたら、かかっていたのがこれ。三遊亭白鳥は、名前は聞いていたが実際に見たのははじめて。新作中心でやる人だというので、あまり見る気にならなかったのだ。新作…

立川志の輔 みどりの窓口

立川志の輔 「みどりの窓口」、「落語研究会」、2011 TBSでやっている「落語研究会」の放送で「みどりの窓口」を見た。枕は「地デジ」で、デジタルとアナログという話からじょうずに噺にもっていっている。 みどりの窓口に来たわけのわからない人たちの噺な…

春風亭昇太 時そば

春風亭昇太「時そば」、落語研究会、2011 たまたま落語研究会の放送をつけていたら、柳家三三の「万金丹」をやっていた。まあこれはふつうの出来か。そのままつけていると、昇太の「時そば」がはじまったので、思わず見てしまった。 まくらは、自分が足をケ…

立川志らく・談笑二人会

「立川志らく・談笑二人会」 Part1,2 きょうは「ロケみつ」の放送のはずが、中継局がローカル特番をやったおかげで休止。これで2週遅れになってしまった。ひじょうに頭にくるわ。放送が遅れると、ブログを読むときにあらかじめ放送の内容がわかってしまうの…

文楽 「仮名手本忠臣蔵」五段目、六段目 「釣女」

文楽 「仮名手本忠臣蔵」五段目 二つ玉の段、六段目 身売りの段、早野勘平腹切の段 「釣女」 アステールプラザ中ホール、2011.3.6 文楽の三月地方公演。これは早めに気がついてチケットを取ったのでいい席をゲット。最前列、大夫と三味線のすぐ前だった。昼…

立川志らく独演会

「立川志らく独演会」、広島県民文化センター、2011.2.9 立川志らく独演会、先月の昇太、花緑ふたり会に続けて、こんなありがたいイベントが。特に志らくは、広島は初公演だそうだ。ほんとうにありがたい。ところが、このホールは500人強入るのに、客の入り…

春風亭昇太・柳家花緑 ニッポン全国!ぶらり二人会

「春風亭昇太・柳家花緑 ニッポン全国!ぶらり二人会」、アステールプラザ大ホール、2011.1.30 昇太と花緑の二人会。演し物は、前座の人(昇也)の「転失気」、花緑の「蜘蛛駕籠」、休憩の後、正二郎の曲芸、最後に昇太の「花筏」。 どれもおもしろかったが…

越路吹雪物語 春風亭小朝

「越路吹雪物語」、春風亭小朝 時代劇専門チャンネルでやっていた落語会の演目。もちろん新作。番組のタイトルは「春風亭小朝 特選落語会」。他の出演者は、柳家花緑、桂春蝶、林家木久蔵。小朝以外は二世の噺家ばかりだが、林家木久蔵はつまらない。桂春蝶…

茂山狂言会鑑賞会

「茂山狂言会鑑賞会」昼の部、アステールプラザ中ホール能舞台、2010.9.20 こちらは茂山狂言会の広島公演。稲垣早希ライブとかぶっていたので、最後の方はぎりぎりで抜け出さないといけなかったのが心残り。だいたい茂山千五郎家の狂言会はこの時期に来るの…

南座 義経千本桜 忠信編

「義経千本桜」忠信編、海老蔵、権十郎、玉三郎ほか、南座、2010.9.3 南座での9月公演は、義経千本桜。ふつうの日は、昼夜で通しでやるのだが、数日だけ、「忠信編」ということにして忠信が出てくる、鳥居前、道行初音旅、川連法眼館、蔵王堂の四場だけ抜粋…

芸術劇場 勧進帳 極付幡随長兵衛

「勧進帳」、富十郎、吉右衛門、鷹之資ほか 「極付幡随長兵衛」、吉右衛門、仁左衛門、芝翫ほか、NHK芸術劇場、2010.1.29 今週の「芸術劇場」は歌舞伎。もともとあんまり見るつもりはなかったのだが、見ているとついついテレビが消せなくなって結局見てしま…

通し狂言 仮名手本忠臣蔵

壽初春大歌舞伎 通し狂言 「仮名手本忠臣蔵」、藤十郎、翫雀、扇雀、我當ほか、大阪松竹座、2010.1.11 大阪松竹座の新春公演は、仮名手本忠臣蔵の通し上演。かかったのは、昼の部が序、三、四、五、六、夜の部が七、八、十、十一段。 これだけ通しで見ると、…

茂山狂言会 鑑賞会

「茂山狂言会」鑑賞会 「二人大名」 茂山あきら、松本薫、茂山千三郎 独吟「京童」 茂山千作 「抜殻」 茂山千五郎、茂山千之丞 「茶壺」 茂山宗彦、茂山茂、茂山正邦 アステールプラザ中ホール、2009.9.19 19日の茂山狂言会の夜の部。こちらのほうが昼の部よ…

茂山狂言会 鑑賞会

「茂山狂言会」鑑賞会 「鶏聟」 茂山千三郎、千五郎、宗彦、丸山やすし 「無布施経」 茂山千作、七五三 「禰宜山伏」 茂山正邦、茂、あきら、井口竜也 2009.9.19 アステールプラザ中ホール 毎年だいたいこの時期にやっている茂山狂言会の公演。こちらは昼の…