2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

馬の世界史

本村凌二『馬の世界史』、中公文庫、2013 これは、もともと講談社現代新書で出ていたものを、中公文庫から出し直したという変わった本。講談社は学術文庫のシリーズを持っているのだから、なぜそちらで出さないのか、不思議だが…。 著者はローマ史が専門の人…

拳銃・小銃・機関銃

ジョン・ウィークス(小野佐吉郎訳)『拳銃・小銃・機関銃 日独伊・米英ソ歩兵兵器』、サンケイ新聞出版局、1972 これもサンケイの赤本こと、バランタイン版第二次世界大戦ブックスの1冊。同じシリーズの『大砲撃戦』と同じ著者で、セットになっている。原題…

赤毛のアン(1979 アニメ版) 4話

「赤毛のアン」(1979 アニメ版)4話、「アン、生い立ちを語る」 前回の終わり、アンがマリラに釣れられて送り返されるところのりピーとから始まる。アンはあいかわらずしゃべりまくっているが、マリラは流すだけ。途中での休憩がやや長めに描かれ、それが終…

考証要集

大森洋平『考証要集 秘伝!NHK時代考証資料』、文春文庫、2013 これは新聞の書評でおもしろいと褒められていたので買った本。実際におもしろい。 著者は、NHKドラマ番組部チーフディレクター。主にドラマの時代考証をしている人。民放局が、ドラマの考証のた…

オメガJ

小林源文『オメガJ』、集英社、1997 小林源文の特殊部隊ものマンガ。もちろん特殊部隊は自衛隊のもの。秘密任務で国外に出て行って大暴れだ。この設定はほかにも読んだ記憶があるが、これが何冊目なのかは知らない。 行き先は、ザイール、ロシア、コロンビア…

国家緊急権

橋爪大三郎『国家緊急権』、NHK出版、2014 NHKブックスの装丁が新しくなってから出た最初のセットの一冊がこの本。あまり憲法学者も手をつけたがらないこのテーマで本を出した、NHK出版の意気込みは買う。 しかしこの本、いろんな意味で危なっかしい。それは…

ヤンキー化する日本

斎藤環『ヤンキー化する日本』、角川oneテーマ21、2014 これは良書。斎藤環が「ヤンキー」をネタにして、6人の論客と対談するのだが、このセレクションが、村上隆、デーブ・スペクター、溝口敦、海猫沢めろん、隈研吾、與那覇潤、というちょっと見ただけでは…

林哲司・半田健人の昭和音楽堂 リクエスト特集

「林哲司・半田健人の昭和音楽堂」 「リクエスト特集」 4月19日の放送がこれ。送出局のSBSからは6日遅れなのか。リクエスト特集なので、脈絡なく選曲されているが、リストはこれ。 1 ・ 「青年は荒野をめざす」 / ザ・フォーククルセダーズ (1968年・…

マイティジャック 5話

「マイティジャック」5話、「メスと口紅」 今回はマイティジャックが、ナチス生き残りの医者「ヨセフ・メンゲル」を追い回す話。この回は、久保菜穂子と二瓶正也がいない。当、天田、ドクター、博士は揃っているが…。 メンゲルは名医だったが、いまやなぜか…

赤毛のアン(1979 アニメ版)

「赤毛のアン」(1979 アニメ版)3話、「グリーン・ゲイブルズの朝」 前回とは打って変わって、きれいな朝の描写が続くが、マリラはまったくアンを置いておくつもりはなく、アンがしゃべり続けても、全然動じない。このマリラのキャラがドラマをおもしろくし…

文化大革命

矢吹晋『文化大革命』、講談社現代新書、1989 文化大革命の経過をまとめた本。新書ではあるが、入手できる限りの一次史料に依拠してまとめられた実証的な本。おそらく現在でも、文革の評価はこの本からそれほど隔たってはいないだろう。 実証的で信用のおけ…

嬉野観光秘宝館のお葬式

「嬉野観光秘宝館のお葬式」、都築響一(トーク)/ 前野健太(ライブ) / 倉地久美夫(ライブ)/ 渚ようこ(ライブ)/エルナ・フェラガーモ/デリシャスゥイートス(チャーマァ&竹部さん)/ハレンチ4(フォー)、嬉野観光秘宝館、2014.4.20 佐賀県嬉野市に…

ノモンハン1939

スチュアート・D・ゴールドマン(山岡由美訳)『ノモンハン1939 第二次世界大戦の知られざる始点』、みすず書房、2013 著者は、米議会図書館調査局で長年ロシア研究に携わっていたロシア屋。この本は、ソ連側にとどまらず、日本、ドイツ、アメリカなど、関係…

兄弟

余華(泉京鹿訳)『兄弟』上、下、文藝春秋、2008 『活きる』が非常によかったので、これも読まなければいけないと思っていて、やっと読めた。『活きる』とはテイストがかなり違うが、これも傑作。文句なくおもしろい。 こちらは、文革期から現代(原著は200…

ウェルテル

マスネ「ウェルテル」、ヨナス・カウフマン、ソフィー・コッシュほか出演、アラン・アルタノグル指揮、メトロポリタン歌劇場管弦楽団、リチャード・エア演出、METライブビューイング、2014.4.17 METライブビューイングの今季の上映にやっと行ってきた。もう…

戦争の日本中世史

呉座勇一『戦争の日本中世史 「下克上」は本当にあったのか』、新潮社、2014 これは非常に「アタリ」の本。まったく退屈するところがなく、どこを読んでも新鮮な驚きだらけ。内容は、元寇から応仁の乱終結までの日本中世史を、戦争を軸にして描いていくもの…

ドラッカーとオーケストラの組織論

山岸淳子『ドラッカーとオーケストラの組織論』、PHP新書、2013 著者は、日フィルのスタッフ=裏方の人。このテーマにはまさにはまり役。ドラッカーは、その著作の中にオーケストラを度々引き合いに出しているし、非営利団体の組織についての本もあるので、…

秘宝館という文化装置

妙木忍『秘宝館という文化装置』、青弓社、2014 今年の3月で、佐賀にあった「嬉野観光秘宝館」が閉鎖されたのだが、それとほぼ同じタイミングでこんな本が出た。というか、「秘宝館」などという、今どきネタにしかならないような施設を、研究対象にしている…

赤毛のアン(1979 アニメ版) 2話

「赤毛のアン」(1979 アニメ版)2話、「マリラ・カスバート驚く」 「赤毛のアン」の2話。1話が物語の背景を紹介する話だったが、2話が話のヤマになっている。マリラは、「女の子はいらない」と断固としてアンの引き取りを断る。アンは、わあわあ泣いたりわ…

赤毛のアン(1979 アニメ版)1話

「赤毛のアン」(1979 アニメ版)1話、「マシュウ・カスバート驚く」 NHKで、昔のアニメ「赤毛のアン」が再放送されるようになった。朝ドラで翻訳者ネタのドラマ「花子とアン」が始まったので、それに合わせているらしい。原作は読んでいないのでちょうどい…

林哲司・半田健人の昭和音楽堂 渡辺真知子特集

「林哲司・半田健人の昭和音楽堂」 「渡辺真知子特集」 リスナーのメールで、「なぜ女性のシンガーはいるのに、作曲家、編曲家は少ないのか」という質問が来ていて、それに対する半田健人の答えは、「編曲家は確かに少ない。昔はスタジオに集まって音楽制作…

米・英・ソ秘密兵器

ブライアン・フォード(野田昌宏訳)『米・英・ソ秘密兵器 レーダー、ミサイルから原爆まで』、サンケイ出版、1972 なつかしの「赤本」こと、バランタイン版第二次世界大戦ブックスの第38巻。手元にある本は1983年の13刷。けっこうこの巻も売れていたのだ。 …

司法権力の内幕

森炎『司法権力の内幕』、ちくま新書、2013 『絶望の裁判所』には目が行っていたのに、2013年の12月にこういう本も出ていた。同じく、元裁判官(こちらは現在弁護士)による裁判所の内幕本。 この名前を見て、ペンネームかと思っていたら本名のようだ。裁判…

麗しのサブリナ

「麗しのサブリナ」、オードリー・ヘップバーン、ハンフリー・ボガード、ウィリアム・ホールデンほか出演、ビリー・ワイルダー監督、アメリカ、1954 オードリー・ヘップバーンの豪華ラブコメ。初めて見るが、考えてみると、この人の映画は有名作品ばかりのわ…

マイティジャック 4話

「マイティジャック」4話、「祖国よ永遠なれ」 この回はQのスーパーメカが出ない回。Qのミサイル基地くらい。その分、ドラマに比重がかかっている、と言いたいところだがそこはマイティジャックなので、隙だらけ。 アジア某所の回教国(セリフでそう言ってい…

トップシークレット・アメリカ

デイナ・プリースト、ウィリアム・アーキン(玉置悟訳)『トップシークレット・アメリカ 最高機密に覆われる国家』、草思社、2013 原題は、"Top Secret America The Rise of the New American Security State"。著者のデイナ・プリーストは、CIAの秘密収容所…

金正日と金正恩の正体

李相哲『金正日と金正恩の正体』、文春新書、2011 金正日の生前、2011年2月に出版された本。この年の12月17日に金正日は亡くなってしまったので、ちょうどいい時期に書かれたことになる。著者は、龍谷大学社会学部教授。出身は中国で、日本統治時代の朝鮮の…

林哲司・半田健人の昭和音楽堂 林哲司&編曲家・萩田光雄の作品特集

「林哲司・半田健人の昭和音楽堂」、「林哲司&編曲家・萩田光雄の作品」特集 この番組、バカ放送局の中国放送がネットから降りて聞けなくなっていたのだが、2014年4月1日から「ラジコ・プレミアム」という非常にありがたいシステムができて、聴けることにな…

101年目のロバート・キャパ

「101年目のロバート・キャパ 誰もがボブに憧れた」、東京都写真美術館、2014.3.31 東京都写真美術館でやっていた、この展覧会、ロバート・キャパの写真は「崩れ落ちる兵士」以外ほとんど知らないので、どんなものかと思って行ってきた。キャパの生誕101年記…

睡眠のはなし

内山真『睡眠のはなし』、中公新書、2014 著者は、日大医学部精神医学系教授で、睡眠学、時間生物学専攻。この問題の専門家なので、学問的に確認されたことだけを書いている。これはありがたい本。 「睡眠のメカニズム」、「睡眠と健康」、「睡眠とうつ病」…