2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

チャーチル

木畑洋一『チャーチル イギリス帝国と歩んだ男』山川出版社、2016 山川の世界史リブレットに入っているチャーチル伝。チャーチルの帝国主義者としての側面が強調されている。 チャーチルは、1874年生まれ、1965年没なので90歳。時代を考えても長命な人。チャ…

誰もが嘘をついている~ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性~

セス・スティーブンズ・ダヴィドウィッツ(酒井泰介訳)『誰もが嘘をついている ~ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性~』光文社、2018 ビッグデータ(この場合は検索語)分析で、人間行動をあぶり出すという本。質問紙調査では絶対にわからないこと、…

イスラム教の論理

飯山陽『イスラム教の論理』新潮新書、2018 非常に驚いた本。著者は、イスラム法学者かつ非イスラム。この立場だから、「イスラム教」と書けたのだろう。著者自身が書いているが、非イスラムを通すイスラム法学者など、ほぼいないだろう。いても意味がないか…

1918年最強ドイツ軍はなぜ敗れたのか

飯倉章『1918年最強ドイツ軍はなぜ敗れたのか ドイツ・システムの強さと脆さ』文春新書、2017 第一次世界大戦を「ドイツ側から」見た本。そもそも第一次世界大戦の戦史自体を十分に理解していなかったのだが、この本でかなり頭に入った。 しかしこの本の価値…

本物の読書家

乗代雄介『本物の読書家』講談社、2017 驚くべき本。この本をなんで持っている(図書館で借りた)のか、忘れてしまったが、なんとなく借りたわけではないので、書評で読んだということのはず。 この著者、1986年生まれとなっているので、30歳をちょっと越え…

日本的雇用慣行を打ち破れ

八代尚宏『日本的雇用慣行を打ち破れ 働き方改革の進め方』日本経済新聞出版社、2015 ガチの規制緩和論者による、「働き方改革」の本。 日本の雇用慣行がいかに「ダメ」かという視点に立って、雇用流動化を主張している。この点ははっきりしている。主張が勝…

ドキュメント72時間 大阪・西成 24時間夫婦食堂

「ドキュメント72時間」、「大阪・西成 24時間夫婦食堂」 西成にある個人経営、24時間営業、カウンターのみの食堂「わらじや」の取材回。 ここは、扉にチラシがたくさん貼ってあり、外から中が見えない。店主は、「不倫関係の客が多いから、外から中が見えな…

ドキュメント72時間 春の日本海 ホタルイカを待ちながら

「ドキュメント72時間」、「春の日本海 ホタルイカを待ちながら」 富山の町で大量発生して押し寄せるホタルイカを見に来る人たちの回。見に来るだけでなく、実際にとって食べている。土日でもない、夜中にホタルイカが光るのをあてにして来ているので、基本…

「超」独学法

野口悠紀雄『「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ』角川新書、2018 野口悠紀雄の独学法についての本となれば買わないわけはないが、期待以上によく書けていた。 独学の重要性がいまほど高まっている時代はないと言っているが、そのとおりで、学校システム(…

バチェラージャパン シーズン2 エピソード1

「バチェラージャパン」シーズン2、エピソード1 バチェラージャパンの第2シーズン、配信は後半になっているが、1話をはじめて見た。 今度のバチェラーは、小柳津林太郎(おやいずりんたろう)。35歳、京都出身、大学は慶応の経済で、会社はサイバーエージェ…

半分、青い 第9週

「半分、青い」第9週、「会いたい!」 鈴愛が正人(律のモテモテ友だち)に惚れてしまった。キス寸前までいくが、寸止め。そんなのキスする気があれば、どうとでもなるでしょということだが、このドラマ的にはここで鈴愛がくっついては不味いということ。 田…

火宅の人(映画)

「火宅の人」緒形拳、いしだあゆみ、原田美枝子ほか出演、深作欣二監督、東映、1986 昔見たが、また見るとさらに味わい深い映画。むちゃくちゃな張本人は、緒形拳だが、緒形拳にはあまり決断力がなく、いしだあゆみと原田美枝子の間をフラフラして、思い切り…

パパのお弁当は世界一

「パパのお弁当は世界一」渡辺俊美、武田玲奈ほか出演、フカツマサカズ監督、「パパのお弁当は世界一」製作委員会、2017 たまたまやっていたので、見たけど、こういうのが今どき受けているのか?離婚した家庭で、父親が高校生の娘のために、弁当を作り続ける…

ドキュメント72時間 旅する美容室

「ドキュメント72時間」、「旅する美容室」 これは訪問美容室の回。わざわざ美容師が訪問しなければならないのは、当然にも福祉施設や病院。つまり老人。この美容室、6チームでこの訪問サービスをしている。こういう特殊需要に応える供給側がある。 老人だか…

ドキュメント72時間 島へ山へ走る図書館

「ドキュメント72時間」、「島へ山へ走る図書館」 これは松山市の移動図書館。松山市といっても、市街地などではなく、離島、それから山間部を回る。バンタイプの車の荷室部分がライブラリーになっている。2800冊と言っているが・・・。 島には、2週間に一度…

共産主義批判の常識

小泉信三『共産主義批判の常識』新潮文庫(響林社)、1949 有名な本なので、一度は読んでみたいと思っていたが、これは著作権切れか、復刻版が出ていた。これは名著。 小泉信三、基本的にリベラリストで反共の人だが、この本の共産主義批判は、包括的で、議…

保守主義とは何か

宇野重規『保守主義とは何か 反フランス革命から現代日本まで』中公新書、2016 評判の高い本なので読んでみたが、やはりよい本。きちんと書けている。バーク、エリオット、ハイエク、オークショット、フリードマン、ノージックを保守主義の系譜として捉え、…

論衡のはなし

若松信爾『論衡のはなし 一を見て十を考える』明治書院、2001 王充『論衡』の一般向けの解説書。抄訳というよりは抜粋に解説をつけたもの。『論衡』は、一度読んでみたいのだが、全巻読むのはあまりにつらく(全集所収の3巻本)、東洋文庫の抄訳でもいいが、…

検証 働き方改革

日本経済新聞社編『検証 働き方改革』日本経済新聞出版社、2017 日経の記事を本にしたもの。日経からみた(日経の取材先からみた)働き方改革ということ。 まあ、日経の記事なので、このテーマの推進側(政府と企業と一部の人)からみた働き方改革のまとめと…

紀州のドンファン 野望篇

野崎幸助『紀州のドンファン 野望篇 私が「生涯現役」でいられる理由』講談社+α文庫、2018 なんと著者が最近、覚醒剤で殺されてしまったというタイムリーすぎる本。前著は読んでいたのだが、続編が出ていたとはつい最近まで知らなかった。 二番煎じじゃない…

ドキュメント72時間 街角の法律相談所

「ドキュメント72時間」、「街角の法律相談所」 この回は、新宿にある弁護士会の法律相談センター。ここの客は、あまりお金がない人が相談で来るわけだから、あまりテレビには映りたくない。ほとんどは取材拒否。お金があれば、最初から弁護士に頼むはず。 …

シンプル ノット ローファー

衿沢世衣子『シンプル ノット ローファー』太田出版、2009 衿沢世衣子の昔のマンガ。といっても、2009年なので、デビューしたてというわけではなく、「ちづかマップ」の1年前でしかない。 女子高生活もの。「うちのクラスの女子がヤバい」は、共学校だったの…

日本の醜さについて

井上章一『日本の醜さについて 都市とエゴイズム』幻冬舎新書、2018 井上章一の新刊。これは専門の建築史についての本。簡単に言えば、「日本の建築は町としての統一性がまったく考慮されておらず、景観への配慮は皆無。これは日本人が集団主義だという、巷…

ドキュメント72時間 東北 春を探して 国道45号線を行く

「ドキュメント72時間」、「東北 春を探して 国道45号線を行く」 これは3.11特集。45号線は、仙台から青森まで、海沿いを走る国道。ちょうどもと被災地を走っていく。仙台から、松島、石巻へ。観光客は震災前の8割くらいまで回復している。 それなりに…

絶歌

元少年A『絶歌』太田出版、2015 神戸連続児童殺傷事件の犯人、「少年A」の著書。出版時にはかなり非難されていたと思うが、読んでみると、非常におもしろかった。 この本が著者が単独で書いたものか、ライターの手が入っているものかは、わからない。編集者…

ドキュメント72時間 大都会ねずみパトロール

「ドキュメント72時間」、「大都会ねずみパトロール」 ネズミ駆除業者の回。取材先の業者は、月に1000件依頼がある。大手だ。ゴキブリみたいに、実害は大してないものと違って、ネズミは怖い。 スタッフが探すのはまず天井裏。痕跡があると、次は殺鼠剤。ネ…

ドキュメント72時間 大空に飛行機を見上げて

「ドキュメント72時間」、「大空に飛行機を見上げて」 成田市の「さくらの山公園」という飛行機観察スポット。ここは飛行機が本当に間近に見えるところ。旅客機好きな人は見逃せないところ。 ただ観察する人もいるが、やはりカメラを持った人が多い。離着陸…

ねほりんぱほりん 介護士の過酷な現場!

「ねほりんぱほりん」、「介護士の過酷な現場!」 この回は介護士。夫婦で介護士をしている夫は30代なかば、介護士歴12年、妻は30代後半、介護士歴8年。 夫は施設にいるので、昼4人、夜2人で50人を介護。夜中にコールで呼ばれる、転倒事故が問題。今は身体拘…