2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ドキュメント72時間 秋田”いのちの温泉”に集う人々

「ドキュメント72時間」、「秋田 ”いのちの温泉”に集う人々」 秋田の湯治場、秋田市から3時間かかる遠い温泉、玉川温泉の回。ここに来るのはがん患者。ラジウム泉というが、ラジウム泉でがんが治るのか?まあ鰯の頭も信心からというが。 がん患者なので、老…

マンガでわかるキャバクラ嬢の心得

木村進太郎『マンガでわかるキャバクラ嬢の心得』総合法令出版、2017 これはマンガでわかる、となっているがマンガではなく、イラストつき、くらいな本。中身はほとんど字ばかり。それでも絵があったほうがとっつきやすいというような人がいるのだろう。この…

仮想通貨はどうなるか

野口悠紀雄『仮想通貨はどうなるか──バブルが終わり新しい進化がはじまる』ダイヤモンド社、2018 この本を買ったのはある意味失敗。著者の前著『仮想通貨革命』ダイヤモンド社を先に買うべきだった。仮想通貨のしくみそのものは、そっちに詳しく解説されてお…

キリスト教は邪教です

ニーチェ(適菜収訳)『キリスト教は邪教です 現代語訳『アンチクリスト』』講談社プラスα新書、2005 適菜収の「超訳」反キリスト。超訳でない訳は読んでいないのでなんともいえないが、これは非常におもしろい。キリスト教否定、民主政否定、信仰否定の本。…

紫苑物語

石川淳『紫苑物語』講談社、1989 これは超絶的な傑作。何かの拍子に買ったので、どういうはずみか忘れてしまったが、それまで石川淳の名前すら知らなかった。 この本に入っているのは、「紫苑物語」、「八幡縁起」、「修羅」の三作品。どれも短編くらいの長…

半分、青い 第22週

「半分、青い」第22週、「何とかしたい! 花野が、「フィギュアスケートをやりたい」と言い出し、名古屋のスケートリンクに行かせるカネがない鈴愛は、むかしカフェでしていた岐阜犬のアイディアがおもちゃメーカーに売れそうになるので目をむく。 実際には…

ドキュメント72時間 百貨店 化粧品フロアの女たち

「ドキュメント72時間」、「百貨店 化粧品フロアの女たち」 これは名古屋の松坂屋で5月10日から13日までロケしたもの。デパートの化粧品売り場は、デパートで唯一売り上げが上がっている部門。 新商品を試しに来る客、あと老人と中年の親子。老人は88歳で、…

ドキュメント72時間 1円パチンコに哀歓あり

「ドキュメント72時間」「1円パチンコに哀歓あり」 石巻近郊のパチンコで1円パチンコに来ている客の回。場所が場所なので、客は顔を映してもらいたがらない。出演拒否の客が多い。 客はみな老人。昼間からパチンコをやっている客など、まともに働いていると…

アホの壁

筒井康隆『アホの壁』新潮新書、2010 筒井康隆の無茶エッセイ。だいたいは、筒井康隆の過剰な性格から来る、無茶だと思うが、洞察自体はまあ納得。 おもしろかったのは、「戦争はなくせるのか」というおはなしで、もちろん、「できないことはないが、まあむ…

世界経済入門

野口悠紀雄『世界経済入門』講談社現代新書、2018 野口悠紀雄の、「経済学を知らない人でも読める、世界経済入門」本。以前に出た『日本経済入門』の姉妹編。 前著と同じく、特徴は「とにかく図示」。図版が非常にたくさんあって、視覚的にわかる。世界経済…

13歳からの法学部入門

荘司雅彦『13歳からの法学部入門』幻冬舎新書、2010 新書で出ている法学の入門書。なぜ「法学部入門」というタイトルになっているのかはよくわからないが・・・。 著者は、1958年生まれ、弁護士。学者ではない。しかし、基本的な理解が行き届いているので、…

いちばんやさしい美術鑑賞

青い日記帳『いちばんやさしい美術鑑賞』ちくま新書、2018 これは驚くべき本。初心者用の美術鑑賞ガイド本なのだが、書いている人はただの美術好きの素人。ブロガーだという。しかし、その辺にいる美術評論家や美術専攻の大学教員などよりも、はるかにわかり…

決断 #8

「決断」8話、「珊瑚海海戦」 これもひさしぶりに見た。珊瑚海海戦の回。 ほんとうに絵を節約するようにつくってあって、止め絵ばっかり。ほとんど人物や飛行機が動かない。今のアニメとは雲泥の差。 それでも見ていて本当におもしろく、飽きが来ない。これ…

戦乱と民衆

磯田道史、倉本一宏、F.クレインス、呉座勇一『戦乱と民衆』講談社現代新書、2018 この前に出た日本史と戦争の本。古代(白村江の戦い)、中世(応仁の乱)、近世(大坂の陣)、近世ー近代(禁門の変)の4つの原稿があって、そのあとにシンポジウムの記録が2…

学歴フィルター

福島直樹『学歴フィルター』小学館新書、2018 企業が採用時に学歴でフィルターをかけている問題についての本。以前は、「学歴で差別しません」といくつかの企業が言っていたが、もちろんそんなことが現実にあるわけはなく、どこの企業も学歴で応募者を選別し…

庭園日本一 足立美術館をつくった男

足立全康『庭園日本一 足立美術館をつくった男』日本経済新聞出版社、2007 足立美術館の創設者、足立全康の自伝。もとは自費出版で、『九十坂越えてますます夢ロマン』という題だった。これは本人がつけたものだろうが(でないと、こんなダサいタイトルはつ…

開けられたパンドラの箱

月刊『創』編集部編『開けられたパンドラの箱 やまゆり園障害者殺傷事件』創出版、2018 これはいろんな意味でおもしろかった。読む価値があるのは、植松聖自身の文章(篠田博之との手紙)が載っている前半のみ。 読んでいるとわかるが、非常に論理的で明晰な…

誰も書かなかった「反日」地方紙の正体

日下公人編『誰も書かなかった「反日」地方紙の正体』産経新聞出版、2011 タイトルはちょっとバカっぽく、書いているのも右派の論客ばかり。しかし、この本はちょっと読む価値がある。 最も重要な指摘は、「地方紙はじつはどこも同じ」ということ。なぜなら…

巌窟王

アレクサンドル・デュマ、野村愛正『巌窟王』三一書房、1995 デュマ・ペールの「モンテ・クリスト伯」を野村愛正が再話した子供用バージョン。これは昔読んだ。 全体の量の7分の1くらいに縮約されている。しかし、それでいて、このバージョンは非常に…

女はなぜ土俵にあがれないのか

内館牧子『女はなぜ土俵にあがれないのか』幻冬舎新書、2006 これは名著。内館牧子が東北大学に提出した修士論文を出版したもの。 内容はタイトルの通り、女が土俵に上がれないことになっている理由を歴史的に考察したもの。現在の大相撲の土俵づくりか…