2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

実録・連合赤軍

「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」、坂井真紀、伴杏里、地曵豪ほか出演、若松孝二監督、若松プロ、スコーレ、2008 連合赤軍事件のお話。この事件を全く知らない人でも見られるように、最初の部分は60年安保以来の日本学生運動史が簡単に紹介されていて…

原発・正力・CIA

『原発・正力・CIA』有馬哲夫、文春新書、2008 日本の原子力開発、テレビ放送、世論工作などの問題をめぐる、正力松太郎とCIAの関係を描いた本。正力には、原子力発電を立ち上げることを通じて政治的実績を積み上げ、やがては総理の座を狙う思惑が、CIAには…

悪女(わる)

「悪女(わる)」、石田ひかり、渡辺満里奈、布施博ほか出演、よみうりテレビ、キティフィルム、1992 これは本放送時に見ていた。何度か再放送されたはずだが、その際は見ておらず、今回ビデオで見た。原作コミックは未読。石田ひかりのテレビドラマ初主演作…

がんばっていきまっしょい

「がんばっていきまっしょい」、田中麗奈、真野きりな、中嶋朋子ほか出演、磯村一路監督、フジテレビ、ポニーキャニオン、アルタミラピクチャーズ、1998 以前公開時に人に薦められていたのに見ていないままだった。ビデオに録っておいたものを見たが、これは…

「プ」、佐藤浩市、平常ほか出演、山崎幹夫監督、PARCO、1995 プという名のさびれた町に健康ランドを造ろうという話が持ち上がるが、そこに佐藤浩市と平常(子役)の親子がやってきて、いろいろよくわからない騒動が起こるというお話。クレジットを見るとロ…

空飛ぶゆうれい船

「空飛ぶゆうれい船」、野沢雅子、納谷悟郎ほか出演、池田宏演出、東映動画、1969 これもNHKBSの石ノ森章太郎特集から。見たのは何十年ぶりかわからないが、記憶は強烈に残っていて、あらためてこの映画が傑作だということを認識させられる。 記憶に残ってい…

快傑ズバット さらば斗いの日々、そして

「快傑ズバット」第32話 「さらば斗いの日々、そして」、宮内洋ほか出演、東映、1977 NHKBSの石ノ森章太郎特集でかかっていたのでなりゆきで見てしまった。これ、数話は見ているのだが、最終回まで通しで見たことがなかったのだ。最終回は2話連続なので、ほ…

高野聖

『高野聖』泉鏡花、角川文庫、1971 古い本をいろいろ読む機会があってこれもそのひとつ。まず設定で成功している。飛騨から信濃へ向かう山道といえば今だって人の影もまばらなところ。危険に見える山道をあえて選ぶ僧、うじゃうじゃ出てくる蛇、蛭、字を追っ…

老妓抄

『老妓抄』岡本かの子、新潮文庫、1998 手元の文庫本は1998年だが、発表は1938年。戦後の風景からはこの典雅な風情は出てこないだろう。いままで岡本太郎の母親で夭逝した小説家という程度のことしか知らなかったが、これは名作。人生の辛酸をなめつくしてい…

片付けられない女は卒業します

『片付けられない女は卒業します』辛酸なめ子、メディアファクトリー、2007 辛酸なめ子の住み替え日記。住み替え前の旧居はほんとうにすごく、ほぼゴミ屋敷。文筆業の人は本や資料がたまっていくので自宅がグチャグチャに…というのはよくあるパターンだが、…

日本絵画の楽しみ方完全ガイド

『日本絵画の楽しみ方完全ガイド』細野正信(監修)、池田書店、2007 日本画への初心者向きの入門書。はじめの部分で、絵巻物、水墨画、狩野派、美人画といったテーマごとの解説がなされ、後半は72人の画家と作品について、見開き2ページでひとつの作品が取…

なぜ悪人を殺してはいけないのか

『なぜ悪人を殺してはいけないのか』小谷野敦、新曜社、2006 タイトルだけ見て、「あれ、小谷野敦はいつの間にか死刑廃止論になったの?」と思っていたが、それはただの誤解で、依然読んだ『刑法三九条は削除せよ!是か非か』に所収の文章に加筆したものだっ…

キャプテンスカーレット LAUNCHING

「キャプテンスカーレット」第30話 "LAUNCHING" 1967 最近てんで見ていなかったキャプテンスカーレット、ひさびさに見たら未見の話がまだ残っていた。それがこの話「大統領を守れ!」。今回の放送だと第30話となっているのだが、この順番、原放送時とも、日…

京都のおさんぽ

『京都のおさんぽ』沢田眉香子、竹書房、2006 京都の観光ガイドブック。シリーズになっていて、他に青山、パリ、沖縄、ニューヨーク、香港などいろいろ出ているらしい。横に長い変わった版形で、最初はなんだろう?とおもったが読んでみてわかった。パノラマ…

雛まつりとお人形・仏師 清水隆慶

「雛まつりとお人形」「仏師 清水隆慶─老いらくのてんごう─」展、京都国立博物館 こちらは京博の平常展示館のほうの「特別陳列」。「雛まつりとお人形」のほうは、さすがに京都の博物館らしく、男雛が向かって右、女雛が向かって左の京風雛人形が多い。とい…

憧れのヨーロッパ陶磁

「憧れのヨーロッパ陶磁─マイセン・セーヴル・ミントンとの出会い─」、京都国立博物館 江戸時代から明治初期あたりの、日本(東洋)陶磁と同時期の西洋陶磁の展覧会。お互いがどういう影響を与えあったかを中心的なテーマにしていて、東洋陶磁が西洋陶磁に影…

平瀬露香、月山貞一とその一門展

特別展「なにわ人物誌」 平瀬露香、月山貞一とその一門、大阪歴史博物館 大阪歴史博物館が定期的に開いている「なにわ人物誌」のひとつで、今回は、幕末、明治期の豪商、文人の平瀬露香と刀鍛冶の月山貞一とその一門。どちらも全然知らなかった人。 平瀬家は…

時をかける少女(2006年版)

「時をかける少女」、仲里依紗、石田卓也、板倉光隆ほか出演、細田守監督、「時をかける少女」製作委員会、2006 原作とも、1983年版の映画とはまるで違った話になっているが、出来はかなりいい。恋愛テイストは83年版からはだいぶ削られていて(微妙な形で残…

変身

『変身』嶽本野ばら、小学館、2007 嶽本野ばらを読むのは初めて。というか図書館でジャケ買いならぬ、装丁借り。しかし結果的には当たり。かなりおもしろく読めた。 内容は、タイトルから想像したとおりカフカのパロディだが、主人公は醜くなるのではなくて…

時をかける少女(1983年版)

「時をかける少女」、原田知世、高柳良一ほか出演、大林宣彦監督、角川映画、1983 2006年版のアニメを見る前にこちらも見ておかなければ、ということで初見。台詞はけっこうクサいし、棒読みだし、演技についてはベテラン以外にはいろいろ文句もあるのだが、…

眠狂四郎魔性剣

「眠狂四郎魔性剣」、市川雷蔵、瑳峨三智子ほか出演、安田公義監督、大映、1965 眠狂四郎シリーズ六作目。相手役は狂四郎を仇と狙う瑳峨三智子。狂四郎は自分と寝た後で命を絶った女の子供が藩主の落し胤で、うち捨てられていたものが藩の都合で子供がさらわ…

蠢く!中国「対日特務工作」マル秘ファイル

『蠢く!中国「対日特務工作マル秘ファイル』袁翔鳴、小学館、2007 中国の対日工作(スパイ、抱き込み、政界、マスコミ等への浸透など)を豊富な実例をあげて告発する本。中国の対外工作は単なる情報収集ではなく、外国有力者を抱き込んで中国にとって有利な…

新史 太閤記

『新史 太閤記』上下、司馬遼太郎、新潮文庫、1973 司馬遼太郎の太閤記。幼少期、織田家に仕えるまでの秀吉の描写が特にいい。農民として描かなかったところは慧眼。その後もほぼ上巻の四分の三、姉川の戦いのあたりまで、ずっと「猿」で通されているところ…

婦系図

「婦系図」、市川雷蔵、万里昌代ほか出演、三隅研次監督、大映、1962 「婦系図」の映画化はこれが六度目だそうな。ほかの五本は見ていない。万里昌代はきれいな上になよなよしたところがない女優なので、お蔦役にはちょうどよし。「別れろ切れろは芸者のとき…

沈黙の戦艦

「沈黙の戦艦」、スティーブン・セガール、トミー・リー・ジョーンズほか出演、アンドリュー・デイヴィス監督、アメリカ、1992 今晩はほかのことをするつもりだったのに、テレビ朝日系でコレをやっていたのでついつい…。やっぱりスティーブン・セガールはこ…

日本伝統工芸 鑑賞の手引

『日本伝統工芸 鑑賞の手引』日本工芸会(編)、芸艸堂、2000 伝統工芸展で自分があまりに物を知らないことを少々反省したので、展示会場で売られていたこの本を買ってきた。内容はタイトルの通り。伝統工芸を、陶芸・染色・漆芸・金工・木竹工・人形・その他…