2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

防衛疑獄

秋山直紀『防衛疑獄』、講談社、2008 著者は守屋武昌元次官と日本ミライズ関係の疑獄事件にからんで、「防衛利権のフィクサー」で名前が売れ、2008年7月に脱税容疑で逮捕された人。「日米平和・文化交流協会」元専務理事。この本は、逮捕直前に書かれたもの…

軍隊を誘致せよ

松下孝昭『軍隊を誘致せよ 陸海軍と都市形成』吉川弘文館、2013 主に戦前期の陸海軍基地つまり、衛戍地、鎮守府などの建設と、都市建設がどのような関係にあったのかを調べた本。著者は、鉄道建設史を主にやっていた人だが、その流れで鉄道建設と軍隊誘致に…

二流の人

坂口安吾『二流の人』、青空文庫、1947 黒田官兵衛つながりで、坂口安吾も読んでみた。坂口安吾は青空文庫にほぼ入っているので、読むのはかんたん。 坂口安吾にはこれとは別に短編小説として『黒田如水』があるのだが、そちらはこの『二流の人』の短縮版。…

東京おんな一人飯

日高トラ子『東京おんな一人飯』、角川書店、2013 コミックエッセイ。タイトルだけ見るとグルメマンガ?と思ったが、そういうものではなくて「おんな一人飯」がネタの中心。よって、リンガーハットにも、吉野家にも行っている。 あまりうまくなさそうな絵柄…

軍師官兵衛 4話

「軍師官兵衛」4話、「新しき門出」 最初は官兵衛が死んだおたつの墓参りをしているところから。ダメージから少しずつ立ち直っていた官兵衛は、領地の開墾に励む。 この回から足利義昭(義秋)が登場。この役にあたっているのが吹越満。「北条時宗」の宗尊将…

マイティジャック 2話

「マイティジャック」2話、「K52を奪回せよ」 マイティジャックの第2回。こちらのほうが1話よりも先にできたので、製作第1話。 しかしこの回に副長の天田が出てこないというのはどうなの。メインキャストはちゃんと揃えないと。 おはなしは、新金属K52を大量…

黒田如水

吉川英治『黒田如水』青空文庫、1943 吉川英治が今年から青空文庫に入ったので、ぼちぼちと読んでいる。この『黒田如水』は長さが手頃の中編小説なので、大河ドラマを見る参考に、と思って読んでみたらおどろいた。 この小説、黒田如水という題だが、如水を…

マイティジャック 1話

「マイティジャック」1話、「パリに消えた男」 マイティジャックを全部手に入れたので、ひさしぶりに最初から見ているが、うーん、やはり微妙。 1話のオープニングは、OP映像なしで、いきなり隊員が集まってMJ号が発進するところから。このつかみは非常にか…

日本発見 千葉県

「日本発見 千葉県」、1961 この当時の千葉県で何を映すのかと思ったら、最初は成田山新勝寺。このころから、もう交通安全祈願はこの寺の主要な収入源になっている。 千葉県は、三方は海、それから利根川と江戸川に囲まれていて、四周すべて水。主要作物は大…

零戦燃ゆ

「零戦燃ゆ」、堤大二郎、橋爪順、加山雄三ほか出演、舛田利雄監督、東宝、1984 「零戦と飛行兵」の映画。零戦の開発から太平洋戦争の戦績のストーリーが縦糸で、海軍に一番下の四等兵の階級で入隊する堤大二郎(パイロット)と橋爪淳(整備兵)の青春物語が…

市馬 そこつの釘

「そこつの釘」柳亭市馬 市馬の「そこつの釘」を聴いて見た。大工夫婦が引っ越しを終えたところから話をはじめている。18分くらいだが、ちょうどいい長さ。 下げは、「時々われを忘れます」という普通のものではなくて、「大変なことになりました。明日から…

軍師官兵衛 3話

「軍師官兵衛」3話、「命の使い道」 前回、官兵衛と別れて浦上家に嫁に行ったおたつだが、いきなり赤松が攻めてきた。官兵衛は、浦上家の室津城に駆けつけたが、城は全滅、おたつも死亡。 小寺家の軍議では、官兵衛は赤松を攻めるように主張するが、重臣たち…

太平洋の鷲

「太平洋の鷲」、大河内傳次郎、柳永二郎、二本柳寛ほか出演、本多猪四郎監督、東宝、1953 山本五十六の伝記映画。当然、「連合艦隊司令長官山本五十六」よりこっちが先である。白黒。 大河内傳次郎は、時代劇しか見ていなかったが、これははまり役。三船敏…

ドキュメント72時間 ”260人の巨大シェアハウス”

「ドキュメント72時間」 ”260人の巨大シェアハウス” 今日はシェアハウスの回。どんなところかとたのしみにしていたら、蒲田駅の近く。シェアハウスって、そんな大人数で管理は成り立つのか? 寝る場所以外は共有スペース。敷金、礼金なし。浴室も共有だ。こ…

青島要塞爆撃命令

「青島要塞爆撃命令」、佐藤允、夏木陽介、加山雄三ほか出演、古沢憲吾監督、東宝、1963 この映画は子供の頃に何度か見ていたが、大人になってからは長らく見ていなかったので、ほんとうにひさしぶり。しかしやっぱりおもしろい。 第一次世界大戦、青島の「…

細木数子 魔女の履歴書

溝口敦『細木数子 魔女の履歴書』講談社+α文庫、2008 この本を読むまで細木数子について、ろくに知らなかったのだが、ほんとうの怪人物。自分が細木数子について知っていたことは、テレビで占いと称して出演者に恫喝的な物言いをすることと、安岡正篤の晩年…

2020年 新聞は生き残れるか

長谷川幸洋『2020年 新聞は生き残れるか』講談社、2013 中日新聞・東京新聞の一匹狼として発進を続けている著者のジャーナリズム論。あいかわらず、いろいろとおもしろい。 最初に出てくるのが、「経済部記者は経済学を知らない」というエピソード。これはは…

気象が勝敗を決めた

熊谷直『気象が勝敗を決めた 近現代戦に見る自然現象と戦争』光人社、2002 太平洋戦争(主に日本側、アメリカ側の状況についても少し)を中心に気象と戦争の関係について書かれた本。著者は、昭和11年生まれ、航空自衛隊で高射部隊に勤務し、平成3年術科学校…

軍師官兵衛 2話

「軍師官兵衛」2話、「忘れえぬ初恋」 前回の終わりに元服して、小寺官兵衛になった岡田准一くん。主君小寺政職の近習に取り立てられる。といっても半ば人質のようなもの。しかも他の近習はみな小寺家の縁者なので、外様の官兵衛はよく思われていない。 とこ…

立川生志 らくごLIVE ひとりブタじゃけぇPART VI

「広島で生の落語を聴く会」、「立川生志 らくごLIVE ひとりブタじゃけぇPART VI」、2014.1.12 これは広島ではめずらしい落語会。演者は立川生志。この人は今まで全然知らなかったのだが、非常によかった。 この落語会は、事業としてプロモーターがやってい…

撃滅の歌

「撃滅の歌」、高峰三枝子、轟夕起子、月丘夢路ほか出演、佐々木康監督、松竹大船、1945 この映画、宝塚100周年の宝塚女優映画ということで見たのだが、戦時中の戦意高揚映画。同時に音楽映画になっている。いろいろおもしろな要素が多すぎて、カオティック…

垣内悠希、小山実稚恵、広島交響楽団、ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第3番、ベートーヴェン・交響曲第3番

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」 小山実稚恵(ピアノ)、垣内悠希指揮、広島交響楽団、HBGホール、2013.1.11 広響のニューイヤーコンサートを聴きに行った。この演奏会、名のあるソリストを呼んでいるのに、冠コンサ…

日本発見 瀬戸内海

「日本発見」、「瀬戸内海」1961 この回は都道府県ではなく、「瀬戸内海」という地域でくくった回。神戸港から話が始まる。神戸-別府間を13時間で結ぶ「むらさき丸」という観光船(フェリーではない)が登場。新幹線が新大阪以西に伸びていなかったので、こ…

ドキュメント72時間 ”地方プロレス3日間の旅巡業”

「ドキュメント72時間」 ”地方プロレス3日間の旅巡業” この回は、北海道の地方プロレス「北都プロレス」を取材。自分は格闘技はぜんぜん見ないので、この団体もまったく知らない。月一わずか3日間の公演をしている。もう10年間続けている。「代表」はクレイ…

日本のいちばん長い日<決定版>

半藤一利『日本のいちばん長い日<決定版>』文春ウェブ文庫、2001 これもKindleで読んだが、内容は1995年刊行の単行本=2006年の文庫本と同じ版。著者を半藤一利名義に直して、内容を事実に沿うように加筆修正したもの。 映画化されたものは見ていて、あれも…

パチンコ「30兆円の闇」

溝口敦『パチンコ「30兆円の闇」』小学館、2011 これはKindle版で読んだので、2011年の刊行となっているが、内容は2009年の小学館文庫版と同じもの。溝口敦の取材はあいかわらず徹底的で、パチンコを取り巻くあらゆる関係者を網羅して取材を行っている。取材…

地獄の日本兵

飯田進『地獄の日本兵 ニューギニア戦線の真相』新潮新書、2008 太平洋戦争でのニューギニア戦線の様子を、文献と著者の体験で綴った本。著者は、海軍民政府調査局員としてニューギニアに赴任し、のちに陸軍部隊に情報要員として配属されたという経歴の人。…

溶けていく暴力団

溝口敦『溶けていく暴力団』講談社+α新書、2013 溝口敦の新しい暴力団本。このテーマでずっと書き続けてきた著者の本なので、記述は具体的かつ説得的。 著者は「本書は暴力団への挽歌である」と書いている。実際にこの本を読むと、暴力団という仕事が商売と…

三国演義(1996) 1話

「三国演義」(国際スタンダード版)1話、「劉備・関羽・張飛の義兄弟の誓い」 これは「中国ドラマ 三国志」こと、「三国演義」の、いわゆる「国際スタンダード版」。つまり縮約版。全部で19話あるが、実際にはそれぞれが前後編に分かれているので、実質的に…

女子漂流

中村うさぎ、三浦しをん『女子漂流』毎日新聞社、2013 去年の秋に出た、中村うさぎと三浦しをんの対談本。早く読みたいと思いながら寝かせていたが、思っていたよりもっとおいしい本で、読むとほくほくである。 中村うさぎは1958年生まれ、三浦しをんは1976…