2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ゲルギエフ/PMFオーケストラ

ヴェルディ:歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲 バーンスタイン:ハリル マーラー:交響曲 第7番 ホ短調 ワレリー・ゲルギエフ指揮、PMFオーケストラ 広島国際会議場フェニックスホール、2018.7.31 バーンスタインがつくったPMF、この芸術監督がゲルギエフ…

臆病者のための裁判入門

橘玲『臆病者のための裁判入門』文春新書、2012 少額の金額を扱う民事裁判の制度と運用について説明した裁判の本。前半は非常におもしろく、著者自身が扱った保険会社とのトラブル(当事者が外国人だったので、著者が実質的に代理人)についてのてんまつ。こ…

日本人のための軍事学

橋爪大三郎、折木良一『日本人のための軍事学』角川新書、2018 橋爪大三郎と、元統幕長、防衛大臣政策参与の折木良一の対談本。これは非常によく書けている。 前の部分は安全保障や防衛についての基礎的なことの確認だが、終わりの部分は、米朝首脳会談以後…

半分、青い 第16週

「半分、青い」第16週、「抱きしめたい!」 鈴愛の結婚式と新婚生活の回、と見せて、本当におもしろいのは夫の涼次の叔母3人。キムラ緑子、麻生祐未、須藤理彩だが、やっぱりすごいのはキムラ緑子。実力のある人だとは知っていたが、これはすごい。 おばちゃ…

イスラームとの講和

内藤正典、中田考『イスラームとの講和 文明の共存をめざして』集英社新書、2016 この二人の対談本なので、だいたいのことは見当がついていたが、基本的には、イスラム世界と西洋世界は、距離をとって共存すべきという議論。 しかし共存といっても、実際には…

半分、青い 第15週

「半分、青い」第15週 「すがりたい!」 鈴愛が、新しい男の間宮と結婚することを決める週。 100均ショップ、ダメダメな上に、店長が女といっしょに逃げてしまった。鈴愛は、間宮となんとなくラブラブな感じになるのだが、間宮のほうはダメ男臭をさせながら…

子連れ狼 第6回

「子連れ狼」第6回「あんにゃとあねま」 一回見ているが、また見た。第1シリーズの第6回だが、余裕で傑作。 あねまは遊女、あんにゃは床入り前の遊女見習い。逃げ出したあんにゃの娘をかくまう拝一刀。それを追及するのが、役人と遊女屋を経営する忘八者。 …

半分、青い 第14週

「半分、青い」第14週、「羽ばたきたい」 この週は、鈴愛が漫画家をやめる回。前週、自分の原稿のしめきりがせっぱつまり、どうにもならなくなったところで、月曜日ついに期限が来て編集者が取りに来た時点で、30頁の原稿は半分しかできていない。 原稿落ち…

特権キャリア警察官

時任兼作『特権キャリア警察官 日本を支配する600人の野望』講談社、2018 警察キャリア官僚の内幕物。著者は雑誌記者。それなりにおもしろい。 最近の警察官僚事情、特に内閣人事局ができた後の警察官僚と政権の関係について生々しいことが書いてあっ…

半分、青い 第13週

「半分、青い」第13週、「仕事が欲しい!」 前週、律の求婚をはねつけた鈴愛。結婚したら、マンガが描けなくなるとおもって振ったのだが、そんな説明はしていないので、律とは完全に別離。 それから5年、1999年になり、鈴愛は、連載を打ち切られてまた秋風の…

「読まなくてもいい本」の読書案内

橘玲『「読まなくてもいい本」の読書案内』ちくま書房、2015 非常にインパクトの強い本。著者の本は何冊かは読んでいたが、このくらいの裏付けがあったのだ。この本は、学問の最前線にあたる分野、複雑系、進化論、ゲーム理論、脳科学、功利主義の5つの分野…

実録・レイシストをしばき隊

野間易通『実録・レイシストをしばき隊』河出書房新社、2018 しばき隊当事者による、記録。この人やこの団体はあまり好きではなく、個人的な付き合いもない。別に桜井誠に付き合いがあるわけでもない。その部分はどうでもよい。 したがって、第1部の在特会対…

半分、青い 第12週

「半分、青い」第12週、「結婚したい!」 ボクテが卒業したので、鈴愛とユーコの番になった。2人ともデビュー。ユーコが先行していたとおもったが、ユーコは連載打ち切りを通告され、失意のままに結婚を宣言してマンガ家をやめてしまう。鈴愛は、なんとかア…

セカンドの美学 シャア・アズナブル

「セカンドの美学 シャア・アズナブル」NHKBSプレミアム たまたまNHKをつけたら、シャアが映っていたので見てしまった。シャアだけクローズアップする番組。「脇役の魅力」みたいなこと。 脇役とはいえ、ガンダムの真の主役はシャア。当然だ。アムロがシャア…

朝日ぎらい

橘玲『朝日ぎらい』朝日新書、2018 これは、政治的、社会的イデオロギーを何が決めているのかという本。著者は心理学や生物学の本をよく読んでいる人なので、その分野の知見が豊富に反映されているが、ただの解説本というわけではなく、オリジナリティがある…

北朝鮮発 第三次世界大戦

柏原竜一『北朝鮮発 第三次世界大戦』祥伝社新書、2018 最近、比較的よく見かける著者の本。2018年はじめに出たので、その後の急展開はこの本には載っていない。 北朝鮮問題だけでなく、アメリカの政権内部の事情や中国、ロシアの事情についても書かれている…

ここは退屈迎えに来て

山内マリコ『ここは退屈迎えに来て』幻冬舎、2012 これが山内マリコの処女作。といっても、この本の前に作品は発表されているのだが、出版されたものではこれが最初。 連作短編集で、簡単に読める。基本的に10代、セックス、社会階層、地方、といったモチー…

警察官白書

古野まほろ『警察官白書』新潮新書、2018 警察出身の作家、古野まほろの警察本。この本は、警察の仕事=部門、専門ごとに警察官の特徴を描くという趣旨。 地域、生活安全、刑事、交通、警備のそれぞれについて、典型的な警察官(出世の仕方、勤務の概要、考…

半分、青い 第11週

「半分、青い」第11週、「デビューしたい!」 週のはじめは、前週の鈴愛対清のキャットファイトのつづき。というか、こうなってしまったので、律はもう鈴愛とはいられないと言い出す。もはや友情も恋も関係なくなり、さようなら。鈴愛は子供なのでしかたがな…

ロベスピエール

松浦義弘『ロベスピエール 世論を支配した革命家』山川出版社、2018 世界史リブレットに入っているロベスピエールの本。読んでみると、ロベスピエールはやっぱりキチガイ。 頭はよく、演説ができた。演説は最初から、議会を説得するためではなく、議会外の世…

高大接続改革

山内太地、本間正人『高大接続改革-変わる入試と教育システム』ちくま新書、2016 高大接続改革で、こういう人間を作ることをめざしています、という本。まあ、めざすのはいいと思うが、ここに書いてあることをどれだけの人ができるの?という疑問が・・・。 …

五箇条の誓文で解く日本史

片山杜秀『「五箇条の誓文」で解く日本史』NHK出版新書、2018 五箇条の誓文をベースに戦前期日本の歴史について考えるという本。まあ、五箇条の誓文、いちおう宣言文ではあるし、いろいろ活用されていたことは事実。しかし、ここに書いてあること、けっこう…

半分、青い 第10週

「半分、青い」第10週、「息がしたい!」 この週、おもしろかった。 まず律と清が交際。これは前週でわかってたが、いきなり男女関係を匂わせる描写があって、吹いた。 鈴愛と正人だが、鈴愛が振られた。鈴愛から、正人に求愛するのだが、聖人に突き飛ばされ…

あのこは貴族

山内マリコ『あのこは貴族』集英社、2016 いろいろな女のパターンを上手に小説にしている山内マリコの作品。これは買っても良かったが、図書館で予約していたらかなり時間がかかった。それだけ予約数が多かった。 話の内容は、東京に生活する上流に属する階…