2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

エミリー・ウングワレー展

「エミリー・ウングワレー展」、国立国際美術館 オーストラリア、アボリジニの作家。ぜんぜん名前も知らない人。作品は完全に抽象画で、点描画とうねうねとまがりくねった線で描かれた絵がほとんど。なぐり描きみたいな絵もけっこうある。色彩になんともいえ…

日本伝統工芸展

「日本伝統工芸展」第94回、福岡天神岩田屋 この展覧会は機会があればいっているのだが、毎回行けばいくつかはきっと好きな作品があるのと、チケットもお安いので、自分にとってはお得な展覧会のひとつ。 今年の最優秀賞(総裁賞)は、漆芸の赤い器(長内洋…

ヒラリーをさがせ!

『ヒラリーをさがせ!』横田由美子、文春新書、2008 日本の女性国会議員についてのルポルタージュ。野田ゆかり、小池百合子、高市早苗、片山さつき、佐藤ゆかり、丸川珠代、蓮舫、太田和美といった人々が取り上げられている。取材対象になった議員のことはよ…

眠狂四郎炎情剣

「眠狂四郎炎情剣」、市川雷蔵、中村玉緒ほか出演、三隅研次監督、大映、1965 眠狂四郎シリーズ五作目。相手役はまた中村玉緒だが、役柄はまるで変わっていて、藤堂藩の悪家老の手先として悪事はバリバリ、おまけに淫乱。お姫様役も似合うけど、この頃は幅広…

アウトローの近代史

『アウトローの近代史』礫川全次、平凡社新書、2008 著者は在野の歴史家。中世における悪党、海賊から説き起こし、国定忠治、清水次郎長らから赤報隊事件(維新期のほう)、自由民権運動との関係、三多摩壮士、鶴見騒擾事件、闇市などいろいろな問題とアウト…

青春快進撃号

「青春快進撃号」、佐津川愛美 原田芳雄ほか出演、小野田俊樹作、鈴木航演出、NHKFMシアター、2008/2/23 「宇和島に住む高校生の凛子(18)は進学のことで悩んでいた。そんな中、疎遠だった祖父の元へ通うようになる。地元の伝統行事、闘牛に打ち込む祖父。…

エリザベス

「エリザベス」、ケイト・ブランシェット、ジョセフ・ファインズほか出演、シェカール・カプール監督、イギリス、1998 続編がちょうど公開中だが、こちらは第一作。エリザベス一世の前半生にあたる部分がストーリー。エリザベスは幼少期から周りは敵だらけ。…

ラブホテル進化論

『ラブホテル進化論』金益見、文春新書、2008 ラブホテルの歴史については、すでに井上章一の『愛の空間』があるから、もういいんじゃないの?と思っていたが、書店で手にとってみてちょっとおもしろそうだったので、買って読んでみることにした。基本的に井…

ドイツ本土戦略爆撃

『ドイツ本土戦略爆撃』大内健二、光人社NF文庫、2006 日本の空襲による死者が約30万人弱(原爆による死者は直接の被害者だけ)、ではドイツではどのくらいの被害者が?という疑問がおこって、取り寄せて読んでみた。やはりドイツへの爆撃は日本とは比べ物に…

ヤングマスター 師弟出馬

「ヤングマスター 師弟出馬」、ジャッキー・チェン、ウォン・インシクほか出演、ジャッキー・チェン監督、香港、1980 ジャッキー初期の一作。ラスボスのウォン・インシクほか、ユン・ピョウや燃えよドラゴンでラスボスだった人(名前忘れた)ほか脇役は豪華…

わが命つきるとも

『わが命つきるとも』、ポール・スコフィールド、ウェンディ・ヒラーほか出演、フレッド・ジンネマン監督、イギリス、1966 ヘンリー8世とトマス・モアの関係を描いた史劇。神への信仰と王への忠誠の狭間に立つポール・スコフィールドの演技は圧巻。枢機卿の…

ロスト・メモリーズ

「ロスト・メモリーズ」、チャン・ドンゴン、仲村トオルほか出演、イ・シミョン監督、韓国、日本、2002 だいたいのあらすじはどこかで読んで知っていたのだが、どんな映画かと思ってとりあえず見てみた。ちょっと長すぎ。銃撃戦の場面もあんまり爽快感がない…

やめたくてもやめられない

『やめたくてもやめられない』片田珠美、洋泉社y新書、2007 『薬でうつは治るのか』の著者による薬物依存社会批判の続編にあたる本。著者の基本的立場は、精神の病に対する薬物治療の効果に対して疑問を投げかけ、そのような治療がかえって薬物依存をもたら…

退屈論

『退屈論』小谷野敦、弘文堂、2002 退屈についての、人間がどうやって退屈をまぎらわしてきたかについての歴史と考察の本。博識な著者のこと、文学、思想作品が広く渉猟され、退屈史がいろいろな形で示されているので、眺めているだけで楽しめる。セックスと…

身体を通して時代を読む 武術的立場

『身体を通して時代を読む 武術的立場』甲野善紀、内田樹、バジリコ、2006 武術家の甲野善紀(この本の著者紹介では「武術研究者」となっている)と内田樹の対談本。これはすなおに読めて、かつおもしろかった。プロの武術家で、やっていることの内容をきち…

下流志向

『下流志向』内田樹、講談社、2007 評価のむずかしい本。副題に「学ばない子どもだち 働かない若者たち」とあるとおり、基本的にニート、学級崩壊といった、学ぶ、働くことからの逃走現象を扱っている。著者によるこの現象の解釈は、「市場経済が社会生活の…

7月24日通りのクリスマス

「7月24日通りのクリスマス」、大沢たかお、中谷美紀ほか出演、村上正典監督、「7月24日通りのクリスマス」製作委員会、2006 これは最悪。中谷美紀は地味なメガネの役所の職員で、それがキレイになって憧れていた先輩とラブラブに…というそれだけの話。いま…

フリージア

『フリージア』1-8、松本次郎、小学館、2003-2007 これは傑作。偶然レンタルコミック屋で棚をながめていて、偶然手にした。というわけで2002年から連載されていたということも、2006年に映画になっているということも何も知りませんでした。遅いとは…

眠狂四郎女妖剣

「眠狂四郎女妖剣」、市川雷蔵、久保菜穂子、城健三郎ほか出演、池広一夫監督、大映、1964 眠狂四郎シリーズ四作目。やっと狂四郎の出生の秘密がわかる回。またまた家斉の庶子であるお姫様が悪事のやり放題、大奥の美人の女中をアヘン中毒にした後で殺して捨…

涼宮ハルヒの退屈

『涼宮ハルヒの退屈』谷川流、角川スニーカー文庫、2004 いつまで経っても近所の大きなブックオフには出てこないのでしょうがなく新刊で一括注文することにした。これでひまを見てゆっくり読めるのでほっとする。 涼宮ハルヒシリーズの三巻目で、四つの短編…

トロイのヘレン

「トロイのヘレン」、ロッサナ・ポデスタ、スタンリー・ベイカーほか出演、ロバート・ワイズ監督、アメリカ、1955 昔のハリウッド版トロイア戦争。基本はパリスとヘレネの悲恋物語ということにされている。ということは、話の筋立ても神話どおりではなく、悪…

もう頬づえはつかない

「もう頬づえはつかない」、桃井かおり、奥田瑛二、森本レオほか出演、東陽一監督、ATG、1979 もうずっと昔に見た記憶が…。しかしほとんど寝ていたと思う。今回あらためて見て、まあ起きているほどのことはなかったと納得。桃井かおりの「まり子」はかなりの…

眠狂四郎円月斬り

「眠狂四郎円月斬り」、市川雷蔵、東京子ほか出演、安田公義監督、大映、1964 眠狂四郎もの第三作。またまた将軍家斉の庶子(今度は男)が悪事のやりたい放題という話。庶子高之役の成田純一郎、高之のヨメになるはずの大商家の娘、小波役の東京子ほか、役者…

眠狂四郎勝負

「眠狂四郎勝負」、市川雷蔵、藤村志保、加藤嘉ほか出演、三隅研次監督、大映、1964 眠狂四郎シリーズ2作目。1作目よりはこっちのほうがおもしろい。加藤嘉が飄々として、一面頑固な老武士の役でいい味をだしている。しかしかりにも幕府勘定奉行の役にある者…

眠狂四郎殺法帖

「眠狂四郎殺法帖」、市川雷蔵、中村玉緒、城健三郎ほか出演、田中徳三監督、大映、1963 眠狂四郎ものの第一作。シリーズの何本かは見ているはずだが、これははじめて。一作目なので狂四郎の来歴その他について何か説明っぽい場面があるのかと思ったら、それ…

フラガール

「フラガール」、松雪泰子、蒼井優ほか出演、李相日監督、シネカノン、S.D.P.ほか、2006 つい1年半前の映画がスカパーでかかるとは便利だなあしめしめ、と思って見てみた。この年の賞をたくさんさらった映画だが、この映画、そんなに賞を取るような映画なの…

ヒトラー暗殺

『ヒトラー暗殺』ロジャー・ムーアハウス(高儀進訳)、白水社、2007 イギリスの歴史家によるヒトラー暗殺計画史。44年7月20日の軍による暗殺にはそれほど頁が割かれていない代わりに、ヒトラー政権初期のパヴォーやエルザーによる暗殺計画、ポーランドのレ…

スウィーニー・トッド

「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」、ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナムほか出演、ティム・バートン監督、アメリカ、イギリス、2007 よくできたミュージカルというのと、血がドバドバという評を見たので、どんなものかなと思って行ってきた…

金曜日の妻たちへ

「金曜日の妻たちへ」、古谷一行、いしだあゆみほか出演、鎌田敏夫脚本、TBS、1983 このドラマ、本放送時にはまったく見ていなくて、再放送も見ていない。スカパーのTBSチャンネルで放送していたところを初見。田園都市線沿線がロケ地らしいが、あの辺(多摩…