2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ドキュメント72時間 命を運ぶ 大病院の引っ越し

「ドキュメント72時間」、「命を運ぶ 大病院の引っ越し」 東邦大学大橋病院の引っ越しの回。池尻大橋の病院だ。この病院が数百メートル離れた場所に新病棟を建てて、そこに引っ越す。もう建てられてから54年になるので、中はけっこうボロい。 引っ越しは2日…

そしてドイツは理想を見失った

川口マーン惠美『そしてドイツは理想を見失った』角川新書、2018 最近ドイツ関係の本をたくさん書いている著者の本。はじめて読んだが、けっこうおもしろい。 肩書は作家となっているが、元は音楽をしていた人。音楽留学でドイツに渡った後、当地で結婚しそ…

ドキュメント72時間 日本ダービー大行列

「ドキュメント72時間」、「日本ダービー大行列」 府中競馬場に、日本ダービーの観客席に座るために行列している人の記録。観客席は当日、朝一番で埋まってしまう。いつから並んでいるかというと、5日前くらいから並んでいる。そこまでしないといけないもの…

ドキュメント72時間 バク転教室 明日に向かって跳べ

「ドキュメント72時間」、「バク転教室 明日に向かって跳べ」 場所は東京、板橋区。倉庫を改造したとおぼしい建物の中にまっとがひかれていて、体操教室になっている。ここに大人用のバク転教室のクラスがある。 子供はまあできるだろうが、大人はどうなのか…

クラシック音楽とは何か

岡田暁生『クラシック音楽とは何か』小学館、2017 「クラシックプレミアム」誌の連載をまとめたもので、エッセイのような形態をとっているが、ある程度この分野を知っている人が読んでさらに知識を深めるための本。 全体として、「クラシック音楽」の歴史を…

ロシア絵画の至宝

「ロシア絵画の至宝」東京富士美術館 八王子の東京富士美術館でやっていた展覧会。国立ロシア美術館からの借り物展覧会。創価学会つながりで、いろいろ借りて来られるのだろう。 19世紀ロシア美術は、だいたい貴族っぽい、ちょっと金持ちから大金持ちの趣味…

制服ぬすまれた

衿沢世衣子『制服ぬすまれた』小学館、2018 衿沢世衣子の新刊。この人の本は、あまり気にせずに即買いすることにした。これはミステリ仕立て。 殺人すれすれの話から、表題作の制服泥棒の話など、この長さでサクッとまとまるのかとちょっと感動した。とにか…

コンビニエンスストア様

村田沙耶香『コンビニエンスストア様』文藝春秋、2016 これは電子書籍で、『ラヴレターズ』所収の掌編だけ切り出したもの。「コンビニへのラブレター」という形式で、『コンビニ人間』が出たので、それに追加のような形で書かれたのだろう。 著者にとって、…

コンビニ人間

村田沙耶香『コンビニ人間』文春文庫、2018 バカ売れしているという『コンビニ人間』、あっと言う間に読めた。やはり傑作。 村田沙耶香自身、本当に最近までコンビニバイト一直線で暮らしてきた人。究極的に機械的な場所。作者はそれが好きな人。 主人公とな…

転生!太宰治

佐藤友哉『転生!太宰治 転生して、すみません』星海社、2018 どこかに書評が出ていて、ちょっとおもしろそうだったので読んでみた。これはけっこうおもしろい。 いきなり太宰治が現代に転生、自分のことを拾ってくれた女といきなり心中(両方、生き残る)と…

授乳

村田沙耶香『授乳』講談社文庫、2010 これはちょっと前の村田沙耶香の作品。「授乳」「コイビト」「御伽の部屋」の3作入り。 いまと変わらぬ作風で、完全に頭がおかしい。一番好きなのは、「御伽の部屋」。著者は、性欲があっても異性がいらない世界を書き綴…

平家物語

角川書店編『平家物語 ビギナーズ・クラシックス日本の古典』角川書店、2011 角川のビギナーズ・クラッシクス版「平家物語」。章段ごとに、簡単な現代語訳の要約があり、編者が強調したいところだけ、抜粋の現代語訳と原文がつけられている。これは非常に読…

文豪たちの友情

石井千湖『文豪たちの友情』立東舎、2018 日本近代文学の文豪同士の人間関係物語。友情といっても、半ば倒錯的な、ややこしい関係ばかり。13組の組み合わせを話にとっていて、佐藤春夫と堀口大学、萩原朔太郎と室生犀星、武者小路実篤と志賀直哉、川端康成と…

漢字と日本語

漢字と日本語高島俊男『漢字と日本語』講談社現代新書、2016 一昨年出ていた本だが、あいかわらず勉強になるところだらけ。 白川静はまた別のレベルになると思うが、現用されている言葉の語源でも、これだけ追求されていると、こんなに勉強になる。「兵站」…

文豪失格

千船翔子『文豪失格』実業之日本社、2015 文豪たちの関係性で遊ぼうというマンガ。主な登場人物では、夏目漱石、泉鏡花、芥川龍之介、谷崎潤一郎、太宰治、中原中也、川端康成などなど。 編集プロダクションとの共著になっているので、構成やエピソードの選…

霊性.霊界ガイド

『別冊正論28 霊性・霊界ガイド 物質世界の向こう側 ーあの世を信じて生きる』2016 これは正論が相当ヤバい方向に手を伸ばしているというので、軽く読んでみた。まあ、確かにヤバくないことはない。 バラバラにいろんな人の原稿が載っていて、最初は壇蜜。ま…

医者の本音

中山祐次郎『医者の本音 患者の前で何を考えているか』sbクリエイティブ、2018 著者は、消化器外科医。鹿児島大学卒、1980年生まれ。 この本、医者の職業紹介みたいなものだが、ぜんぜん知らない人でもわかるように、親切に書いてある。しかし、いちばん驚い…

水色の部屋

ゴトウユキコ『水色の部屋』太田出版、2014-15 いま、『夫のちんぽが入らない』のマンガ版を連載しているゴトウユキコのマンガ。かなりエグい作品。 母子家庭の高校生男子と半分終わっているような女子、男子の母、男子と女子の同級生あたりが登場人物。これ…

宿命 習近平闘争秘史

峯村健司『宿命 習近平闘争秘史』文春文庫、2018 これは以前単行本で出ていた、『十三億分の一の男』の文庫化。しかし、前著が2015年までの情勢をもとに書かれてから、3年分の情報を追加して書き直されているので、新しい本として成立している。 内容は新聞…

ねほりんぱほりん マッチングアプリにハマる人

「ねほりんぱほりん」、「マッチングアプリにハマる人」 マッチングアプリにハマっている人の回。男女一人ずつ出てきた。男は、智史20代後半、東京在住、代理店勤務。女は、くるみ20代なかば、地方在住、看護師。 見た目はそれなりにいいらしい。智史は200人…

ねほりんぱほりん サークルクラッシャーと呼ばれた女

「ねほりんぱほりん」、「サークルクラッシャーと呼ばれた女が登場。7人の男と次々に」 これは再放送だが、初回を見ていないので同じこと。 登場するのは「サヤカ(20代後半)」、男性経験20人。まあ、それだけなら普通だが。 有名私立大学のスポーツ系サー…

自衛隊の闇組織

石井暁『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』講談社現代新書、2018 著者は共同通信編集委員。この本は、「陸幕運用支援・情報部別班」のレポート。 「別班」は、陸上自衛隊のヒューミント組織。人数ははっきりしていないが、数十人規模か。メンバー…

聖書、コーラン、仏典

中村圭史『聖書、コーラン、仏典 - 原典から宗教の本質をさぐる 』中公新書、2017 これは良書。新旧両約聖書、コーラン、仏典と、ヒンドゥー、儒教、古事記(こっちは簡単)をまとめてある本。 もちろん、ただの要約ではつまらないが、聖典のあり方を横に考…

自分の顔が好きですか?

山口真美『自分の顔が好きですか? 「顔」の心理学』岩波ジュニア新書、2018 著者は心理学者。顔と心理の関係を研究している。表情の読み取りが何歳くらいからできるのか、そもそもなぜ表情の読み取りができるのか、顔のどこを見ているのか、などなど、いろ…

ミシマの警告

適菜収『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』講談社+α新書、2015 三島由紀夫をネタにして、保守主義を後押しする本。思っていたよりおもしろかった。 三島由紀夫が保守だったという理由は、三島が反近代だから。保守とは反近代のこと。だから三島は幻想…