仕事文脈 vol.2

『仕事文脈』、vol.2、「地方と仕事」、2013


この雑誌(とはいえ、この号からは書籍扱い)の1号がおもしろかったので、タコシェで2号と3号を買ってきた。で、この2号だが、「地方と仕事」。この切り口はよいと思う。ただし、東京以外はみな地方だから、政令市や中核市くらいの規模の町と、人口1万人以下の本当の田舎では話が違うし、仕事の内容でも違うだろう。その点、この号は、いろいろな規模の町の話を取り上げていて、そこは好感が持てる。

実際に地方では、政令市クラスの都市はともかく、小さな町村では役場が最も雇用を吸収できる職場で、後はそこそこに大きな規模の工場でもあればいいが、なければたいへんだ。この号で「地方で仕事をしている人」として多く取り上げられているのは、ウェブデザイナー。これだったら地方でもできるか。しかし、対面が必要な業務もあるから、そこはむずかしい。

後は農業。これも、けっこうきつそう。ぎりぎりで食べていくのはなんとかなるかもしれないが。札幌で民宿をしている人がいて、これは成り立つだろうが、津で出版をしている人がいる。これは大変そう。よく成り立つものだ。

しかし、「その仕事でいったいいくらの収入があり、副収入はどのような仕事でいくらの収入」という肝心なことが書いていない記事が多い。書いている人はみな実名なので、簡単に収入を明かせないのかもしれないが、これは大きな欠陥。

そもそもこの雑誌自体、年2回刊行予定となっている。60ページにもならないミニコミ誌を年2回出すことで、収入いくら?時間はどのくらいかかるのか?経費は?黒字になってるの?などなど、聞きたいことはたくさんあるので、まずそこから記事にして欲しい。