2006-12-01から1ヶ月間の記事一覧

トレイン・スポッティング

「トレイン・スポッティング」、ユアン・マクレガー主演、ダニー・ボイル監督、イギリス、1996 いまではこれも懐かし映画。これが公開されていたときに、確か錦糸町の映画館(大森だったかもしれない)に、別の映画を見に行くところだった。キレーなおねえさ…

バリー・リンドン

「バリー・リンドン」、ライアン・オニール、マリア・ベレンソン主演、スタンリー・キューブリック監督、アメリカ、1975 この映画は二度目だが、最初に見たのはいつだったかほとんど思い出せない。キューブリックの映画だということはわかって見たので、大学…

朝鮮半島「核」外交

重村智計『朝鮮半島「核」外交』、講談社現代新書、2006 重村智計の新しい北朝鮮本。タイトルは核問題が主題であるかのようだが、実際は北朝鮮の経済状態やアメリカの金融制裁問題に関連した経済犯罪にも多くの紙数が割かれている。またこのような内容のほう…

空前絶後のオタク座談会1 ヨイコ

岡田斗司夫、山本弘ほか『空前絶後のオタク座談会1 ヨイコ』、音楽専科社、2001 岡田斗司夫と山本弘が、小牧雅伸、大槻ケンヂ、柿沼秀樹、大地丙太郎の四人をそれぞれ呼んで鼎談したオタクネタの座談会。いちばんおもしろいのは柿沼秀樹を呼んで竜の子プロ…

ちいさいぶつぞう おおきいぶつぞう

はな『ちいさいぶつぞう おおきいぶつぞう』、幻冬舎文庫、2006 はなの仏像エッセイ。大学では東洋美術を専攻していたといい、それなりの知識は持っているが、この本は専門家の解説や半端な知識の開陳ではない、読んでいて楽しいエッセイに仕上がっている。…

アメリカで日本のアニメは、どう見られてきたか?

草薙聡志『アメリカで日本のアニメはどう見られてきたか』、徳間書店、2003 表題どおり、アメリカでの日本製アニメの受容史を「白蛇伝」から現代にいたるまで一貫して追いかけた本。朝日総研のレポートを単行本化したものだが、労作といえる。これを読むとア…

NHK問題

武田徹『NHK問題』、ちくま新書、2006 NHKの「公共性」とは何かということを考えた本。いろいろな事例が一見関係なく列挙されているが、最後にロールズの議論を手がかりにして、NHKというより放送における公共性とは何かについての著者なりの答えを出そうと…

ひばり・チエミ・いづみ 三人よれば

「ひばり・チエミ・いづみ 三人よれば」、美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ主演、杉江敏男監督、東宝、1964 ひばり、チエミ、いづみの三人は女学校の仲良し同窓生だったが、昔の恩師を訪ねていくと恩師は見合いおばさんになっていて、三人は結婚をせっつ…

20世紀少年白書

山田五郎『20世紀少年白書』、世界文化社、2004 1958年生まれの山田五郎が、同世代の人たちを相手にした対談本。対談者は、みうらじゅん、大岡玲、しりあがり寿、岡田斗司夫、大月隆寛、唐沢俊一、えのきどいちろう、やくみつる、田口トモロヲ、喜国雅彦、鴻…

観光の哀しみ

酒井順子『観光の哀しみ』、新潮文庫、2003 酒井順子が「観光とはいろんな意味で哀しいものだ」というスタンスで、観光について書いたエッセイ集。酒井順子はいままで短い文章しか読んだことがなく、一冊読んだのは初めてだが、失敗。文章のスタイルが自分に…

図書館を使い倒す!

千野信浩『図書館を使い倒す!』、新潮新書、2005 雑誌記者の著者が、図書館を使った情報検索のノウハウについて語り倒した本。ネット検索についてはグーグルの知名度が上がるにつれて、いろいろなティップスが本にして出るようになったが、図書館を使った検…

朝日VS.産経 ソウル発

黒田勝弘、市川速水『朝日VS.産経 ソウル発』、朝日新書、2006 朝日と産経の朝鮮半島問題の看板記者が、韓国、北朝鮮関係の問題を取り上げて論戦する、という本。歴史問題、日韓両国のナショナリズム、北朝鮮が主なテーマ。よくも悪くも朝日的な立場と産経的…

背筋が冷たくなる話

谷甲州『背筋が冷たくなる話』、集英社文庫、2000 谷甲州のホラー短編集。いままで谷甲州はSFと山岳ものしか読んだことがなかったので、どういうものかと思って読んでみたが・・・。まあまあ。というか、あまりおもしろくないものとけっこうおもしろいものが同…

痴情小説

岩井志麻子『痴情小説』、新潮社、2003 「翠の月」「朱の国」といったように、各章に色のついた表題がついている(いくつかは原題を改題したもの)。で、「痴情小説」というタイトルの通り、全編にけっこう濃い濡れ場がついている。しかし岩井志麻子の他の小…

京都マル秘指令 ザ新選組

「京都マル秘指令 ザ新選組」、「脅迫4 金閣寺を赤ペンキで塗りあげるぞ!」、古谷一行、ガッツ石松、横山ノック、春川ますみ、京本政樹主演、1984 夜中にホームドラマチャンネルでやっていたので思わず見てしまった。や、安い・・・。お話もつくりもみな安い…

性の用語集

井上章一&関西性欲研究会『性の用語集』、講談社現代新書、2006 セックスに関するいろいろな言葉の用例の歴史を調べた本。「性」といえばセックスを連想するのは日本語圏ではじまったことで、それが20世紀になってから他の漢字使用圏にも拡大していったのだ…

貧困の克服

アマルティア・セン(大石りら訳)『貧困の克服』、集英社新書、2002 センの講演を4つ集めたもの。経済発展と民主主義に関するセンの基本的な立場がよくわかる。センの経済発展に関する関心が、人間に対する経済的エンタイトルメントを保障することを通じ、…

新書365冊

宮崎哲弥『新書365冊』、朝日新書、2006 創刊されたばかりの朝日新書のシリーズ第一弾の一冊。この最初の12冊の中では一番おもしろそう(他のはまだ読んでいない)。で、内容だが、宮崎哲弥版「新書1000本ノック」というもの。著者は毎月刊行される新書を全…

戦争責任と追悼

朝日新聞取材班『戦争責任と追悼』、朝日新聞社、2006 朝日新聞の連載「歴史と向き合う」のうち、戦争責任と追悼に関する部分を単行本化したもの。新聞の連載を一部書き換えて本にしたものなので、突っこみが浅いのはしかたないとはいえ、もうちょっとなんと…

ジョゼと虎と魚たち

「ジョゼと虎と魚たち」、妻夫木聡、池脇千鶴主演、犬童一心監督、ジョゼと虎と魚たち・フィルムパートナーズ、2003 これは名作。以前人からすすめられたが、上手でない説明をされて映画の内容について誤解していた。雀荘でバイトをしている大学生の妻夫木く…

話せぬ若手と聞けない上司

山本直人『話せぬ若手と聞けない上司』、新潮新書、2005 人材開発、というか企業内コミュニケーションで「若手」「新人」にどう接していけばいいかという本。いつもはこういう本は読まないのだが、なぜ買ったかというと著者が個人的に知っている人だから。し…

鷲の驕り

服部真澄『鷲の驕り』、祥伝社、1996 ダイアモンドに関する秘密の特許をめぐって、日米の政府、企業、マフィア、ハッカーらが入り乱れるというサスペンスもののお話。特許の何がどういう理由で秘密になっているのか、特許の所有者はどういう人物なのか、とい…

書中休み

「書中休み」、城土井大智主演、木下くみ作、江澤俊彦演出、NHKFMシアター、2006/12/9 大学受験に失敗してフリーター生活を続ける男が自分の現実を少しずつ受け入れていく、という話。大阪放送局の脚本懸賞入選作ということだが、おもしろくない。主人公はコ…

父親たちの星条旗

「父親たちの星条旗」、ライアン・フィリップ、ジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ主演、クリント・イーストウッド監督、アメリカ、2006 早く見に行かないと、と思っていたが、上映最終日にやっと行けた。明日からは「硫黄島からの手紙」が上映。お…

最後のタバコ論争!

大西祥一、株式会社G.B.編『最後のタバコ論争』、宝島社、2006 嫌煙論争について何か有益なことが書いてあるのかと思って買ったのだが、この本(本といっても128ページしかないが)、ちょっとひどくないか。というのは、表紙に載っている何人かの著名人にひ…

技術戦としての第二次大戦

兵頭二十八、別宮暖朗『技術戦としての第二次大戦』、PHP研究所、2005 主に陸戦兵器を中心に、日本と中国、ソ連、アメリカ、英連邦の四カ国との戦争(日中戦争、ノモンハン事件を含む)を技術史的観点から描いた本。個々の兵器の技術的側面だけではなく、戦…

綿矢りさのしくみ

小谷野敦、渡部直己、吉本謙次『綿矢りさのしくみ』、太田出版、2004 綿矢りさの「研究本」。著者の並び順は、小谷野、渡部、吉本だが、いちばん量を書いているのは吉本で、それから渡部、小谷野の順。まあよくあること。綿矢りさの「蹴りたい背中」がミリオ…

出世ミミズ

アーサー・ビナード『出世ミミズ』、集英社文庫、2006 アメリカ出身、イタリア語、タミル語、日本語を修めて、中原中也賞、講談社エッセイ賞をとった著者によるエッセイ集。こういう人に対して日本語をほめてはいけないのだろうが、著者の日本語学習の努力の…

炎上

「炎上」、市川雷蔵、中村雁治郎主演、市川崑監督、大映、1958 三島由紀夫の「金閣寺」の市川崑バージョンの映画化。市川雷蔵はこれが現代劇初主演とのことだが、ほんとうによく役にはまっている。どもりとそのコンプレックスが裏返しになって、驟閣寺(この…

スウィングガールズ

「スウィングガールズ」、上野樹里、平岡祐太主演、矢口史靖監督、フジテレビほか、2004 これも今頃見ているのかといわれそうな映画だが、アドレナリンドライブが面白かったついでに見てしまった。こっちもおもしろい。ウォーターボーイズもおもしろかったが…