2012-01-01から1年間の記事一覧

人間コク宝 まんが道

吉田豪『人間コク宝 まんが道』コアマガジン、2012 吉田豪のマンガ家対談集。古屋兎丸、小林よしのり、若杉公徳、花沢健吾、福満しげゆき、カラスヤサトシ、杉作J太郎、福本伸行、川崎タカオ、板垣恵介、佐藤秀峰、浅野いにお、小池一夫、泉晴紀、村上和彦、…

電人ザボーガー(2011)

「電人ザボーガー」、板尾創路、古原靖久、柄本明、竹中直人ほか出演、井口昇監督、「電人ザボーガー」フィルム・パートナーズ、2011 去年公開された「電人ザボーガー」のリメイク映画。評判がよかったので見てみたが、ほんとにおもしろいわ。 青年編と中年…

日本海軍の終戦工作

纐纈厚『日本海軍の終戦工作 アジア太平洋戦争の再検証』中公新書、1996 これはかなりおもしろかった。主に日本の終戦工作に海軍「穏健派」=岡田啓介、米内光政らがどのような役割を果たしたのかを、「高木惣吉史料」ほかに依拠して検証を行った本。 著者の…

14歳からの靖国問題

小菅信子『14歳からの靖国問題』ちくまプリマー新書、2010 数ページ読んで「これはくだらない本っぽい」と思ったが、結局最後まで読んでしまった。そして最後まで読んでもやっぱりくだらない。簡単に言えば、靖国神社をダシにして、自分の嗜好(かんたんに言…

21世紀の中国 軍事外交篇

茅原郁生、美根慶樹『21世紀の中国 軍事外交篇』朝日新聞出版、2012 茅原、美根の両氏とも、中国の軍事、外交問題についての専門家なので安心して読める本。対米関係、対台湾関係、海洋進出、宇宙開発、軍改革、治安維持と党軍関係、国際貢献に各章があてら…

幸せの時間 39話

「幸せの時間」39話 一部始終を知った達彦は、燿子に「出て行け!」と怒鳴りつける。燿子はよろよろと退散。公園でブランコをこいで、「見上げてごらん夜の星を」を歌って、そのまま地面に倒れてしまいました。そこに変態花屋あらわる!花屋は、燿子をかつい…

幸せの時間 38話

「幸せの時間」38話 智子は実家の母(丘みつ子)に離婚のことを報告。丘みつ子は「まあよかったんじゃないの」とまったく動じるようすなし。 達彦が家に帰ってくると、また燿子が微妙な顔をしているのだが、達彦は「これからは家族のことを幸せにする夫婦に…

幸せの時間 37話

「幸せの時間」37話 自殺した下請けの社長は億単位のカネをワイロとして払っていた。追及した達彦は200万円しかもらっていない。要するに、下請けの手抜き工事は、会社上層部とすでに話がデキていて、達彦への調査の命令も含めて、全部会社の仕組んだことだ…

大河ドラマの50年

鈴木嘉一「大河ドラマの50年」中央公論新社、2011 著者は読売新聞編集委員(放送担当)。これまでに読んだ大河ドラマ関係本の中では、1番きちんと調べた上で書かれている。昔の資料、関係者へのインタビュー、いずれも幅広くあたっており、この分野での決定版…

幸せの時間 36話

「幸せの時間」36話 ウェディングドレス姿で達彦を待ち構えている燿子。婚姻届や写真まで揃えてあって、気持ち悪いわー。達彦は会社を首になったことを話すが、燿子はまったく動揺せず。燿子は達彦をベッドに引っ張りこむのでした。 矢崎の妻絵里子のようす…

イスラームから世界を見る

内藤正典「イスラームから世界を見る」ちくまプリマー新書、2012 かなりおもしろく、ある意味非常に深刻な事が書かれている本。イスラームの概要から、いわゆる、「アラブの春」(ただし、著者がこのネーミングには非常に否定的)、イラクとアフガニスタンでの…

幸せの時間 35話

「幸せの時間」35話 智子は署名捺印した離婚届を突きつけて、達彦に自分の浮気を告白。「柳くんが好きだった」とべらべら自分の気持ちをしゃべりだす。もう夫婦関係破綻の方向に自分から持っていくつもりのようす。達彦は、何とか関係を修復したいと思ってい…

引き裂かれた約束

藤本健二『引き裂かれた約束 全告白・大将同志への伝言』講談社、2012 『金正日の料理人』以来、北朝鮮最高指導部の内幕物を書いてきた藤本健二の5冊目の著書。2012年7月に訪朝した際の記録と、その後再度北朝鮮に入国しようとして拒否された顛末が描かれて…

平清盛 50話

「平清盛」50話 やっと最終回。冒頭は、壇ノ浦直前の頼朝邸。伺候しているのは降伏した平頼盛。 時間は戻って、西行の庵に現れた清盛の生霊。もう化けているのか。一方、六波羅にいる清盛本人は、熱病で暑い、暑いと呻くばかり。画面は西行の庵と六波羅邸を…

戦いの日本史

本郷和人『戦いの日本史 武士の時代を読み直す』角川書店、2012 治承、寿永の内乱から、豊臣政権成立までの、日本中世史を人物の対比によって描いた、本郷和人版「対比列伝」。本郷和人のいつもの著書と同じく、野心的でそのうえおもしろい。 著者の思考は、…

次元上昇日記

辛酸なめ子『次元上昇日記』幻冬社文庫、2012 なめ子様の日記エッセイ。期間は2011年7月から2012年7月までのだいたい1年分。まあ、いつものなめ子様の調子で途中まで軽く読んでいたのだが、2012年4月25日のところまで読んでびっくり。なめ子様のお母様が亡く…

幸せの時間 34話

「幸せの時間」34話 燿子は変態花屋を完全に変態扱い。花を踏んづけて「あんたは犬ね!」と大威張り。 ところが燿子の帰りを香織が見ていて、あとをつけようとするのだが、すぐに燿子にばれてしまう。燿子するどすぎ。燿子は、「この子がパパの子じゃないか…

精神論抜きの電力論

澤昭裕『精神論抜きの電力論』新潮新書、2012 電力供給をどうするかについての著者の持論を開陳する本。著者はもともと原子力発電は将来も残し(2030に総電力の20%)、現行の電力会社による発送電統合体制の分割にも反対というスタンスをとっている人なので、…

幸せの時間 33話

「幸せの時間」33話 どうにもならない事情で昨日の32話を見られなかった。きょうの33話も最初の10分が欠けてしまい、しかも録画を見られる環境にいないので、記憶に頼って書くしかない。残念無念。 まず32話の簡単なあらすじは、 良介(上遠野太洸)の部屋で…

幸せの時間 31話

「幸せの時間」31話 燿子は、妊娠したこととお腹の子が達彦だということを政治家にぜんぶしゃべったと達彦に告げる。「おれをはめようとして!」と達彦はとさかにきているが、これはもはやどうにもならないよね。達彦は、呆然として家に帰ってきたが、胃が痛…

電人ザボーガー 34話

「電人ザボーガー」34話、「ゴールド・ジャッカー! 首を捜せ!」 シグマがアメリカから持ってきた新ロボット。これがゴールドジャッカーというのだが、全然ゴールドじゃないし、相変わらず変な造形。首がないのがデフォルトかと思っていたら、次の部分が元々…

チャーチルを裏切った男たち

「チャーチルを裏切った男 たち 日英海軍の諜報戦」、NHK BS1、2012.12.17 日本海軍航空隊の創設期に、イギリス軍の軍人が機密保持規定に反して日本側に協力していたという話。協力者は、ウィリアム・センピル。イギリス空軍の公式教育団のメンバーだったが…

電人ザボーガー 33話

「電人ザボーガー」33話、「襲撃!! 動くテトラ・ポット!」 先週、リアルタイムで見られなかったザボーガー、今日の放送もリアルでは見られないのだが…、それにしても「動くテトラポット」て。 ほんとにテトラポットがゴロゴロ動いてるわ。発泡スチロールか何…

私が愛した大河ドラマ

洋泉社編集部編『私が愛した大河ドラマ』洋泉社歴史新書、2012 大河ドラマについてのエッセイ集。執筆者は、時代考証者として小和田哲男、田岡俊次、脚本家として竹山洋、ほかは、小谷野敦、ペリー荻野、加来耕三、春日太一ほか、大河ドラマのファンの人。取…

幸せの時間 30話

「幸せの時間」30話 このドラマもあと2週間。どうやってまとまるのか、あるいはまとまらないのか…。最後までゲスなドラマで突っ走ってほしいけど。 智子は奈津の母親に会いに行って、いろいろ洗いざらい聞いてきたのだが、奈津が結婚を拒否したり、子供を生…

望遠ニッポン見聞録

ヤマザキマリ『望遠ニッポン見聞録』幻冬社、2012 ヤマザキマリの、「コミックじゃないエッセイ」。文章にほんのちょっとのイラストと、あとがきがわりのマンガがついているだけである。基本的なテイストはコミックエッセイがちょっと大げさに、笑わせるよう…

源平の争乱

上杉和彦『源平の争乱』吉川弘文館、2007 吉川弘文館から出ている「戦争の日本史」シリーズの6巻。「源平合戦」=治承・寿永の内乱を扱う。期間は、保元、平治の乱から、義経失脚と守護・地頭制の成立まで。内乱のおよその展開をフォローした上で、軍記物語…

平清盛 49話

「平清盛」49話、「双六が終わるとき」 鎮西や伊予で相次いで反乱が起こり、平家の全国支配はもはやガタガタ。清盛は、畿内近国に「惣官職」を設置して軍事独裁で苦境を乗り切ろうとする。 しかし高倉院は死去。ということで後白河院がまた表舞台に上ってき…

ガールズ&パンツァー 9話

「ガールズ&パンツァー」9話、「絶体絶命です!」 最初は大洗女子廃校の経緯の説明から。学園艦の維持費がかかりすぎるので、実績のない学校から廃校にしていくという通知が生徒会にきた。そこで、戦車道で全国大会一位を取れば、学校を存続させてもらえる…

日本恋愛思想史

小谷野敦『日本恋愛思想史 記紀万葉から現代まで』中公新書、2012 あっちゃんの新著。核心になる主張自体はこれまであっちゃんが言ってきたことと変わらないが、その論証を古代文学から現代までの日本、西洋、場合によってシナの文芸作品を博捜してやり遂げ…