#アメリカ情勢

民主主義の死に方

スティーブン・レヴィツキー、ダニエル・ジブラット(濱野大道訳)『民主主義の死に方 二極化する政治が招く独裁への道』新潮社、2018 これはけっこう書評にも取り上げられ、話題になっていた本。しかし読んでみるとバカっぽい。 前半の事実の叙述部分はそれ…

リベラルという病

山口真由『リベラルとという病』新潮新書、2017 著者は、元財務官僚、現在弁護士という方。電子版で買ったので、著者紹介のページがない。しかし、ハーバードのロースクールに行き、そこでアメリカの最高裁の保守対リベラルの対立について書いているという本…

リベラルという病

山口真由『リベラルという病』新潮新書、2017 著者は東大法学部を出て財務官僚になり、ハーバードロースクールを修了して、現在弁護士という人。勉強法の本を数冊出している。 この本は、主にアメリカの司法で、リベラル対保守がどのような形で対立している…

ルポ トランプ王国─もう一つのアメリカを行く

金成隆一『ルポ トランプ王国──もう一つのアメリカを行く』岩波新書、2017 先週出た本。著者は朝日新聞記者。アメリカ大統領選挙の本だが、ほぼ全部が、トランプが勝った「ラストベルト」、オハイオ州の取材レポート。 選挙戦の初期の時点で、たまたま会った…

ヒラリー・クリントン

春原剛『ヒラリー・クリントン─その政策・信条・人脈』新潮新書、2016 なんとかかんとか言っても結局勝つだろうと思われていて結局負けちゃったヒラリー・クリントン。今となっては何を言ってもむなしいが、この本は読まれるべきもの。ヒラリーがどういう人…

ドナルド・トランプ

佐藤伸行『ドナルド・トランプ 劇画化するアメリカと世界の悪夢』文春新書、2016 トランプ本をとりあえず一冊と思って、読んでみた。著者は元時事通信記者。現追手門学院大教授。 最初は、「レーガンも昔はトランプみたいなキワモノ扱いされていた」という話…

ローズ奨学生

三輪裕範『ローズ奨学生 アメリカの超エリートたち』文春新書、2001 ローズ奨学生とローズ奨学金についての本。ビル・クリントンがローズ奨学生で、この奨学金をもらっている人が超エリートだということくらいは知っていたが、詳しいことは知らなかったので…

ドナルド・トランプのおかしな世界

「ドナルド・トランプのおかしな世界」、NHKBS1、2016.4.28 制作は、イギリスITN/Channel 4。原題は、"The Mad World of Donald Trump"なので、かなりトランプに厳しい番組。 選挙出馬を宣言した後だけでなく、それ以前の経歴も多く取り上げていて、金持ちと…

トップシークレット・アメリカ

デイナ・プリースト、ウィリアム・アーキン(玉置悟訳)『トップシークレット・アメリカ 最高機密に覆われる国家』、草思社、2013 原題は、"Top Secret America The Rise of the New American Security State"。著者のデイナ・プリーストは、CIAの秘密収容所…

大統領選からアメリカを知るための57章

越智道雄『大統領選からアメリカを知るための57章』、明石書店、2012 この「エリア・スタディーズ」のシリーズは、ちゃんとした出来の本とそうでないもののの差が極端で、著者のことを多少知っていないと安心して読めない。この本もそう。 著者は、アメリカ…

もうひとつの核なき世界

堤未果『もうひとつの核なき世界 真のCHANGEは日本が起こす』、小学館、2010 図書館の新刊コーナーにあったので借りてきた。核兵器問題の本、といいたいところだが、内容はバラバラ。最初の章は劣化ウラン問題。それって核兵器の話と別なのでは・・・。それから…

オバマ大統領

村田晃嗣、渡辺靖『オバマ大統領 ブラック・ケネディになれるのか』、文春新書、2009 2008年12月の対談を本にしたものなので、その時点までのオバマ論。従って、具体的にオバマが何をしたかという話はあまりなく、オバマがどういうバックグラウンドを持って…

アメリカのパワーエリート

三輪裕範『アメリカのパワーエリート』、ちくま新書、2003 タイトルはやや内容とズレているような感じを受けるが、内容はアメリカ政治に関する基本的な教科書。しかし類書(大統領、議会、裁判所などの機関を個別に説明していくようなもの)とは異なり、権力…

ジャパン・ハンド

春原剛『ジャパン・ハンド』、文春新書、2006 主に90年代以後の日米関係を、アメリカのパワーエリートの中の「知日派人脈」に連なる人々の動きから追っていった本。良書である。アメリカの各政権や野にある知日派がどういう人々であり、彼らがどういう動機で…