#行政

特権キャリア警察官

時任兼作『特権キャリア警察官 日本を支配する600人の野望』講談社、2018 警察キャリア官僚の内幕物。著者は雑誌記者。それなりにおもしろい。 最近の警察官僚事情、特に内閣人事局ができた後の警察官僚と政権の関係について生々しいことが書いてあっ…

元警察署長が教えるお巡りさんの上手な使い方

石橋吾郎『元警察署長が教えるお巡りさんの上手な使い方』双葉社、2016 著者は、ノンキャリア出身元警視長まで昇進したと言うことなので、ノンキャリアでは1番出世した身分の。一応1番下から上がっていた人なので、警察の1番下から上の方まで基本的には知っ…

警察手帳

古野まほろ『警察手帳』新潮新書、2017 著者はミステリ作家。元警察官僚。ミステリはほぼ読まないので、この人のことも知らなかった。警察には「赤ん坊が第二外国語を覚えるまで」、つまり20年くらいいたと言っていて、2007年に作家としての最初の本を出して…

文部科学省

寺脇研『文部科学省 「三流官庁」の知られざる素顔』中公新書ラクレ、2013 元文科官僚で、現大学教員、映画評論家の寺脇研の「文部科学省という役所」の本。「三流官庁」というのは、旧内務省系官庁から見て、明らかに見下されている文部省、文科省の立場を…

日本に自衛隊が必要な理由

北沢俊美『日本に自衛隊が必要な理由』角川ワンテーマ21、2014 元防衛大臣の北澤俊美の回顧録。この人は、在任中ずっと日記をつけていた。その日記を下にして書かれたのがこの本。 東日本大震災のときの自衛隊の活動から始まって、原発事故への対処、日米安…

会議の政治学 II

森田朗『会議の政治学 II』、慈学社、2014 日本の審議会がどのように運営されているか、という本。著者は行政学者だが、とにかく多くの審議会、有識者会議の委員を務めていて、国交省、文科省、内閣官房、財務省、厚労省の10の会議の委員になっている。とり…

インテリジェンスのない国家は滅びる

佐々淳行『インテリジェンスのない国家は滅びる 国家中央情報局を設置せよ』、海竜社、2013 タイトルにひかれて読んでみたが…、確かにおもしろいところはあるが、全体としてはあまりいただけない本。 アルジェリア人質事件で、日本人が多数死亡したが、それ…

司法権力の内幕

森炎『司法権力の内幕』、ちくま新書、2013 『絶望の裁判所』には目が行っていたのに、2013年の12月にこういう本も出ていた。同じく、元裁判官(こちらは現在弁護士)による裁判所の内幕本。 この名前を見て、ペンネームかと思っていたら本名のようだ。裁判…

文部科学省

寺脇研『文部科学省 「三流官庁」の知られざる素顔』、中公新書ラクレ、2013 寺脇研が、古巣の文科省の実態について書いた本。タイトルから、「暴露本」と即断してしまうと間違いで、確かに内部のことは細かく書いているが、基本的には古巣に対して非常に好…

日本版NSCとは何か

春原剛『日本版NSCとは何か』、新潮新書、2014 法律ができたばかりの国家安全保障会議の解説本。春原剛の本なので、当然法律の解説本のようなものではなく、アメリカのNSCを事例として出してきて、国家安全保障会議が「どういう仕事を期待されている組織なの…

霞が関残酷物語

西村健『霞が関残酷物語 さまよえる官僚たち』中公新書ラクレ、2002 この本は平積みされていたので新刊だとおもって買って読んでみたら、どうも役所の部署の名前がおかしいので奥付を見て2002年刊行とわかった。やられた。しかし2011年に第4版が出ているので…

海上保安庁「装備」のすべて

柿谷哲也『海上保安庁「装備」のすべて』、ソフトバンククリエイティブ、2012 海上保安庁の、船艇、航空機、銃火器、救助機材、事故対応機材を紹介する本。このシリーズ(サイエンス・アイ新書)の共通の特徴として、少ないページ数(200ページ余)でよくま…

徴税権力

落合博実『徴税権力 国税庁の研究』、文藝春秋、2006 これは実におもしろい本。というより、自分が国税庁という役所が何をしているのか、徴税の実態はどのようなものなのかについて、まるっきり知らなかったので、どこを読んでも勉強になることばかり。 多く…

官僚の責任

古賀茂明『官僚の責任』、PHP新書、2011 むちゃくちゃ売れている本だが、読んでみるとそれも納得。官僚がどういう原理で行動しているか、何が問題なのか、どこをどう変えれば解決できるのか、ここまでわかりやすくはっきりと書いた本がこれまでなかったから…