三国演義(1996) 1話

三国演義」(国際スタンダード版)1話、「劉備関羽張飛の義兄弟の誓い」


これは「中国ドラマ 三国志」こと、「三国演義」の、いわゆる「国際スタンダード版」。つまり縮約版。全部で19話あるが、実際にはそれぞれが前後編に分かれているので、実質的には38話ある。DVDの都合で19話になってるのか?

原題は「乱世群雄」だが、邦題は、「劉備関羽張飛の義兄弟の誓い」。この縮約版、カットの仕方がかなり乱暴で、「桃園結義」のところはほぼ全部入っているのに、「十常侍乱政」、「董卓覇京師」はほぼ全部切られ、「孟徳献刀」、「三英戦呂布」が少し切られて後半に入っている。

つまり、この版を見た人は、「桃園結義」の後で、いきなり董卓が都にいて、曹操呂布が出てくるのを見せられることになるので、一見非常に面食らう。このドラマは、オリジナル版が84話あるものを19(38)話に切っているので、仕方ないといえば仕方ないが、もともと「三国演義名場面集」みたいなものだったのをさらにカットしているので、なんだかよくわからないことになっているのだ。

さらにこの版から見た人なら問題にならないのだが、オリジナル版を見ていると吹き替えの声優が全部変わっている(あたりまえだが)ので、当惑する。NHKBSで放送された時は、ちゃんと上手な人を当てていたのだが、この版は、演技に問題がある以外に、年齢が合ってない。曹操なんか、非常に若い声の人があてているが、この年代ならいいけど、そのうちまずいことになるのではないか。これなら字幕のほうがいいわ。

もうひとつ、主題歌「滾滾長江東逝水」は、最後に出てくるだけで、しかも途中でカットされている。エンディングの歌「歴史的天空」はまるまるカットされた。これもオリジナル版を見た人にはショック。特に「滾滾長江東逝水」は原作に出てくる由緒あるものなのだから、フルコーラス入れてくれればいいのに。

実はオリジナル版はネットに転がっているのを知っているので(ただし、吹き替えなしの字幕版)、この版が期待はずれでもそんなにショックは受けない。やっぱりこの版は買わなくて正解だった。