ドキュメント72時間 ”地方プロレス3日間の旅巡業”

ドキュメント72時間」 ”地方プロレス3日間の旅巡業”


この回は、北海道の地方プロレス北都プロレス」を取材。自分は格闘技はぜんぜん見ないので、この団体もまったく知らない。月一わずか3日間の公演をしている。もう10年間続けている。「代表」はクレイン中條という60すぎの白髪のおじさん。普段は化粧品の営業で生活をたてている。

1人のギャラは1試合7000円から20000円。安いわ…。レスラーは、他の地域からわざわざ北海道まで来ているのだ。当然交通費は自腹だろうから、赤字まちがいない。

巡業地は夕張。ただでさえお金がない町なのに、お客来るのかと思ったらそれなりに客は入っている。しかしチケット代2000円、小学生以下は無料。だったら来るか。しかし、入っていると言っても、見たところ300人か200人くらいだ。これではレスラーのギャラも下限くらいしか出せないだろう。クレイン中條は「トントンか多少赤字。まあ赤字でしょう」と言ってる。客に喜んでもらうためだけにやっているという感じ。

次の巡業先は千歳市。ここも人がいない町。ショッピングセンターは空き店舗だらけで、その空きスペースを借りて興行。しかも、レスラーの一人は腰を痛めていて、手術してコルセットをしている。そんな人がプロレスやってちゃいけないんじゃないのか?これもプロレスやりたいと意思だけで続けているようなもの。

この千歳市の公演は昼公演。見たところさらに客はさらに少ないようで、200人くらいだろう。大学中退で入ってきたという新人がいるが、生傷が痛そう。移動は夜。これもしんどそう。

3番目の巡業先は富良野。なんで田舎ばっかり回るのか?せめて札幌とその近辺だけでやればいいのに、と思うが、少しでもいろんなところのお客さんに見て欲しいのかもしれない。

これはほんとうに好きでないとできない仕事。前に、「まほろ駅前番外地」で、「まほろプロレス」の回があったが、あのまんまだ。最後に字幕で、3箇所の興行の動員数が644人と出ている。もう続けていること自体がエライとしか言えない。