#その他経済

日本経済入門

野口悠紀雄『日本経済入門』講談社現代新書、2017 野口悠紀雄の、日本経済入門書。読者として想定しているのは、学び直しを目的にした実務家、経済学を勉強したことがないが日本経済についての知識を得たい人、新入社員、大学生、高校生。まあ、高校生以上な…

戦後経済史は嘘ばかり

高橋洋一『戦後経済史は嘘ばかり 日本の未来を読み解く正しい視点』PHP新書、2016 高橋洋一の新刊。内容にはかにり驚いた。これまで、戦後日本経済史について教科書的に理解していたことの多くが、誤解だと片付けられている。 傾斜生産方式に始まって、産業…

石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?

岩瀬昇『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門』、文春新書、2014 著者は、1948年生まれ。元三井石油開発常務。三井物産で長年エネルギー畑にいた人。 石油と天然ガスを中心に、市場の構造、採掘や輸送、貯蔵の方法、エネルギーについて…

日経新聞の真実

田村秀男『日経新聞の真実 なぜ御用メディアと言われるのか』光文社新書、2013 これは良書。著者は、元日経新聞編集委員で、現在産経新聞社特別記者・編集委員兼論説委員。新聞記者で、それなりのキャリアがある人が会社を移る例はめずらしいが、著者はその…

航空機産業のすべて

中村洋明『航空機産業のすべて』日本経済新聞社、2012 著者は、元住友精密工業専務、住友精密工業とBAeの合弁会社の会長を務めた人。航空機産業の中の人だから、技術的なことは大丈夫だろう。 航空機産業の特質と重要性、日本の航空機産業の現状、民生分野と…

精神論抜きの電力論

澤昭裕『精神論抜きの電力論』新潮新書、2012 電力供給をどうするかについての著者の持論を開陳する本。著者はもともと原子力発電は将来も残し(2030に総電力の20%)、現行の電力会社による発送電統合体制の分割にも反対というスタンスをとっている人なので、…

エネルギー論争の盲点

石井彰『エネルギー論争の盲点 天然ガスと分散化が日本を救う』、NHK出版新書、2011 読んでいて著者の論旨はどこかで見たかなと思ったら、藤和彦、石井彰『世界を動かす石油戦略』、ちくま新書、の著者だった。論旨は副題の通り、福島原発事故の後に「原発必…

「超」納税法

野口悠紀雄『「超」納税法』、新潮文庫、2004 税金についての本。といっても、通り一遍の税制の概説書ではなく、給与所得者としての納税と、法人をつくった場合の納税がどのように違うのかを子細にわたって説明している本。 なぜ法人組織にすると税制上有利…

知られていない 原油価格高騰の謎

芥田知至『知られていない 原油価格高騰の謎』、技術評論社、2006 石油問題に関する一般向けの解説書の中では最もていねいでわかりやすい一冊。著者は銀行の調査部で経済分析、市況分析をしている人だが、石油価格形成の歴史や石油科学分野のことまで親切に…