#その他国際情勢

日本4.0

エドワード・ルトワック(奥山真司訳)『日本4.0 国家戦略の新しいリアル』文春新書、2018 ルトワックの新著。これも訳者によるインタビューをまとめたもの。いろいろなところに話が飛ぶが、座談のおもしろさがよく出た本になっている。 内容は、日本、北朝…

安全保障は感情で動く

潮匡人『安全保障は感情で動く』文春新書、2017 この著者、やたらと多作な人だが、そんなにおもしろいことを書くわけではないので(元自衛官と言っても、三佐でやめているので、それほど深いことを知っているわけではない)、あまり読んでいなかった。この本…

イスラム聖戦テロの脅威

松本光弘『イスラム聖戦テロの脅威 日本はジハード主義と闘えるのか』講談社+α新書、2015 著者は1961年生まれ、警察庁外事情報部長。本職の人。この本は『グローバル・ジハード』(2008)の改訂版。 ジハード主義の思想とそれに基づく行動を説明する第一部…

クローズアップ現代 テロ”拡散”時代 世界はどう向き合うか

「クローズアップ現代」、「テロ”拡散”時代 世界はどう向き合うか」、NHK総合、2016.3.16 この回は、「テロ」。組織の命令ではなく、過激思想に感化された人間が勝手に行うローン・ウルフ型のテロの話。 アメリカ、それも田舎町のサンバーナディーノで公務員…

軍隊のない国家

前田朗『軍隊のない国家 27の国々と人びと』、日本評論社、2008 労力はかかっている本。なぜなら、この本が「軍隊のない」としている27カ国(地域)に全部実地に行っているから。ヨーロッパくらいなら簡単に行けるが、この本が取り上げている国のほとんどは…

イスラームから世界を見る

内藤正典「イスラームから世界を見る」ちくまプリマー新書、2012 かなりおもしろく、ある意味非常に深刻な事が書かれている本。イスラームの概要から、いわゆる、「アラブの春」(ただし、著者がこのネーミングには非常に否定的)、イラクとアフガニスタンでの…

スパイと公安警察

泉修三『スパイと公安警察 実録・ある公安警部の30年』、バジリコ、2009 警視庁で公安畑を歩き続けた警察官の回想録。交番配属から、公安に引き抜かれて、警視庁公安部のソ連担当、北朝鮮担当、内閣調査室、右翼担当、過激派担当、国際テロ担当、と公安警察…

属国の防衛革命

太田述正、兵頭二十八『属国の防衛革命』、光人社、2008 元防衛官僚と軍事ライターの共著。といっても、内容はかなりバラバラで、統一性はない。太田述正の執筆部分は、ブログ記事に兵頭と、別のライターが手を入れたものだという。 太田の執筆部分では、「…

近代日本の軍事戦略概史

黒川雄三『近代日本の軍事戦略概史』、芙蓉書房出版、2003 明治から平成に至るまでの日本の軍事戦略を概説した本。あくまで概説なので、従来の研究史に対する位置づけとか、論争への参加というようなことは内容に含まれていない。また敗戦後、現在までの部分…