平清盛 50話

平清盛」50話


やっと最終回。冒頭は、壇ノ浦直前の頼朝邸。伺候しているのは降伏した平頼盛

時間は戻って、西行の庵に現れた清盛の生霊。もう化けているのか。一方、六波羅にいる清盛本人は、熱病で暑い、暑いと呻くばかり。画面は西行の庵と六波羅邸を行ったり来たり。清盛はまだ頼朝を倒し、福原に戻ると言っているが、西行は人はみな死にます、と答えるばかり。

後白河院が出てきて、番組のテーマ曲のふしで今様を歌っている。清盛の生霊に語りかける西行。「平清盛の一生、まばゆいばかりの美しさにござりまする」という西行の言葉に清盛の生霊は涙する。六波羅邸の清盛はいきなり、むっくりと起き上がって、「きっとわが墓前に頼朝が首をそなえよ」と言ってご臨終。清盛、目を開けたまま死んでいる。

その後、西行六波羅邸にやってきて、清盛の遺言を預かってきたという。維盛、資盛は、重盛の心の清さを心の宝と思って生きよ、その他、経盛、教盛、忠度、頼盛、宗清、貞能、忠清、宗盛、知盛、重衡、徳子、時忠、盛国、時子、一門、家人、女たちにまでみな一言ずつ、これは清盛自身の姿で言葉をかけている。これは非常にいい場面。最終回らしいわ。

後は、平家都落ち。途中で降った頼盛以外は、ひとりひとり最期が出てきて、やっと壇ノ浦の戦。時子は髪をおろしていないが、これでいいの?時子の乗る船の中だけで話は進み、いよいよ平家の最期。時子が「さあ、参りましょう」と皆を先導。安徳帝をだいて「海の底にも都はございましょう」と入水。

ここで平家物語の最初の詞章が琵琶に乗せて語られる。

場面は鎌倉の頼朝邸。「腰越状」が義経の声で朗読され、義経の反乱。頼朝邸には、東大寺勧進僧と称して、西行が現れた。また清盛の亡霊が現れて、亡霊と頼朝が会話。「まことの武士がいかなるものか、見せてみよ」と問う清盛はいつのまにか西行の姿に戻って、退出。

のほほんと現れた政子の前で頼朝は立ち上がり、義経一行の最期の場面が映っておしまい。義経切腹ではなく、ちゃんと自刎している。

時代は下って、頼朝が後白河院に拝謁するところ。その1年後、後白河院も死に、9年後、頼朝も死にました。その後、室町幕府になって日明貿易が行われるようになりました、というところで全巻の終わり。テーマ曲にエンドロールがのり、キャストがひとりひとりアップになって幕。

最終回らしい最終回でよかった。いろいろ文句もあったが、ここ数年の大河ドラマでは、最初から最後までちゃんと見られた数少ない一本。数字はとれなくても、アホなホームドラマみたいな大河はやっぱり見たくないわ。来年は八重の桜?会津の話だというのはいいとして、明治以降の展開は、ちゃんと見続けられるくらいにおもしろいのかなあ。まあ最初の方は見ると思うが。