#宗教

霊性.霊界ガイド

『別冊正論28 霊性・霊界ガイド 物質世界の向こう側 ーあの世を信じて生きる』2016 これは正論が相当ヤバい方向に手を伸ばしているというので、軽く読んでみた。まあ、確かにヤバくないことはない。 バラバラにいろんな人の原稿が載っていて、最初は壇蜜。ま…

イスラム教の論理

飯山陽『イスラム教の論理』新潮新書、2018 非常に驚いた本。著者は、イスラム法学者かつ非イスラム。この立場だから、「イスラム教」と書けたのだろう。著者自身が書いているが、非イスラムを通すイスラム法学者など、ほぼいないだろう。いても意味がないか…

反知性主義

森本あんり『反知性主義─アメリカが生んだ「熱病」の正体』新潮社、2015 以前から読もうと思っていて、放置していた本。しかし、これは本当におもしろい。 よくわかったのは、ホフスタッターが反知性主義anti-intellecturalismと言ったことは、単に論敵をバ…

創価学会の研究

玉野和志『創価学会の研究』講談社現代新書、2012 創価学会研究の比較的最近の本。創価学会の末端組織で、会員が何をしているかを調べているという意味では評価できる内容。 著者は、自身が「創価学会の御用学者扱いされている」と述べているが、創価学会を…

宗教に関心がなければいけないのか

小谷野敦『宗教に関心がなければいけないのか』ちくま新書、2016 小谷野先生の宗教ネタ本。このタイトルだけで、というか、内容を読まなくても結論だけはわかる。「宗教に関心がなければいけないという考えはおかしいよ」ということ。 しかしそんな結論部分…

1年で聖書を読破する

鈴木崇巨『1年で聖書を読破する』いのちのことば社、2016 タイトル通り、聖書を読破する「計画」を示した本。この計画というのは、まず新約の「マタイによる福音書」、「ヨハネによる福音書」、「使徒行伝」を読んでから旧約に移り、最初から最後まで全部読…

神道とは何か

伊藤聡『神道とは何か 神と仏の日本史』中公新書、2012 神道の中世起源説を整理して説明する本。 古代にあった神祇信仰は、多神教的自然崇拝にすぎず、人間の内面との関わりを欠いていた。そうした神祇信仰の上に、神仏習合思想、中世神道説が積み重なり、外…

世界はこのままイスラーム化するのか

島田裕巳、中田考『世界はこのままイスラーム化するのか』、幻冬舎新書、2015 島田裕巳と中田考の対談本。島田裕巳が中田考に質問して、中田考が答えるという形式。なので基本的には中田考がしゃべり倒している。島田裕巳は東大宗教学専攻の出身で、中田考は…

天使に幸せになる方法を聞いてみました

辛酸なめ子『天使に幸せになる方法を聞いてみました』、角川文庫、2014 辛酸なめ子のスピリチュアル本。部分的にどうも読んだ記憶があったので、変だと思っていたら、『霊的探訪 スピリチュアル・レッスン』の改題して文庫化したもの。まぎらわしいことしな…

創価学会と平和主義

佐藤優『創価学会と平和主義』、朝日新書、2014 この本にはびっくりした。佐藤優って、こういう人だったのか。 内容は完全に創価学会と池田大作のヨイショ本。「私の結論を先に言えば、「公明党の平和主義は本物である。それは創価学会の平和主義が本物だか…

日本一過激な宗教学

『別冊サイゾー vol.3 日本一過激な宗教学』、2014.12 『サイゾー』の宗教関係記事をスクラップしたもの。内容は、まあサイゾーだから、何でもあり。全部読んでもしかたないので、創価学会、顕正会まわりの記事だけ読んだ。 読んでおもしろかったのは、「”エ…

裸の坊様

ネルケ無方『裸の坊様 異文化に切磋琢磨される禅プラクティス』サンガ新書、2012 ネルケ無方師の1年前の本。キリスト教と禅の話から始まっているが、多くは師が堂頭を務める安泰寺で師と修行者がどのような修行/生活を行っているかにあてられている。 安泰寺…

宮崎哲弥 仏教教理問答

宮崎哲弥ほか『宮崎哲弥 仏教教理問答 連続対論 今、語るべき仏教』サンガ、2012 これは非常におもしろかった。宮崎哲弥が仏僧、仏教研究者と対談した内容を5本詰め込んだもの。対談相手は、白川密成(真言宗)、釈徹宗(浄土真宗)、勝本華蓮(天台宗、文献…

浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか

島田裕巳『浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか』、幻冬舎新書、2012 日本仏教各宗派の解説本。各宗派の歴史と現況について、簡単な解説がされている。 この本のタイトルに対する答えは、「おわりに」の部分に書いてあり、それは近世になってから浄土真宗…

ただ坐る

ネルケ無方『ただ坐る』、光文社新書、2012 ネルケ無方の新著。副題に「生きる自信が涌く 一日15分坐禅」という文句がついているのだが、間違いなく編集者が一方的につけたもの。というのは、この本には「ただ坐る」ことしか書いておらず、一日15分坐禅をす…

平常心のレッスン

小池龍之介『平常心のレッスン』、朝日新書、2011 宗派仏教から抜けた上で、まめに仏教(著者は「仏道」という)を説き、本を書いている小池龍之介師の本。内容はタイトルのまま、「どうやって平常心を保つか」という方法についての本。 「いい」「悪い」と…

ネルケ無方 「迷いながら生きる 禅の知恵」

ネルケ無方「迷いながら生きる 禅の知恵」、朝日カルチャーセンター横浜教室、2011.7.31 ネルケ無方師の講演が横浜であったので、他の用事にひっかけて行ってきた。これは午後からのプログラムで講演と質疑応答。別に午前のプログラムがあり、そちらは座禅会…

迷える者の禅修行

ネルケ無方『迷える者の禅修行 ドイツ人住職が見た日本仏教』新潮新書、2010 日曜日の番組で紹介されていたネルケ無方師の本をさっそく手に入れて読んでみた。これはおもしろい。副題には日本仏教に対する著者の批評っぽいことが書かれていて、実際にそのよ…

こころの時代 坐禅は生涯の”主食”

「こころの時代」 「坐禅は生涯の”主食”」、NHK Eテレ、2011.6.26 たまにしか見ていない「こころの時代」だが、この回は出演者がたまたま名前を知っている人だったから見た。ほんとうはぜんぜん知らない人が出ている回を見た方がいいのだが・・・。 出ていたの…

親鸞展

「親鸞展 生涯とゆかりの名宝」、京都市美術館 京都市美術館でやっている親鸞展。同時期に京都国立博物館では「法然展」をやっているので、両方行けば日本浄土教の歴史を概観できますよ、という企画なのだが、時間がなくて、「法然展」には行き損ねた。なん…

ご近所富士山の「謎」

有坂蓉子『ご近所富士山の「謎」 富士塚御利益散策ガイド』、講談社+α新書、2008 品川神社に行ってみたのは、この本を読んだから。「富士塚」を紹介するガイドブックである。この本を読むまで「富士塚」というものについて、まったく知らなかったのだが、ほ…

圓教寺

姫路と言えば書写山圓教寺。姫路に行く機会があったので、のこのこ出かけてきた。姫路駅からバスで30分ほどかかって、ロープウェイの駅に着く。そこからロープウェイで山上へ。バスもロープウェイもけっこう客でいっぱい。ロープウェイの山上駅について、す…

「自分」から自由になる沈黙入門

小池龍之介『「自分」から自由になる沈黙入門』、幻冬舎、2008 僧侶で「イエデカフェ」を主宰していた著者による、仏教的修行法のワークブック。日本の伝統仏教からちょっと離れたような形で書かれていて、体裁もが、内容は非常に仏教的。あとがきでは、「宗…