ドキュメント72時間 旅する美容室

ドキュメント72時間」、「旅する美容室」


これは訪問美容室の回。わざわざ美容師が訪問しなければならないのは、当然にも福祉施設や病院。つまり老人。この美容室、6チームでこの訪問サービスをしている。こういう特殊需要に応える供給側がある。

老人だからそんなに髪は切らないかもしれないが、施設にいると外に出られず、コスト的にもやりにくいのだろう。髪は自分で切れないし。

ある老人ホーム、月1回の訪問タイムのために理容室があり、美容師は一日で74人の髪を切った。8時間やったとしても、10人近く切っているので、時間はそんなに長くはしていない。ややこしい注文はそれほどないだろう。客の話し相手が重要なのは、この仕事共通だろうが、老人はしゃべり好き。相手もそんなにいないだろうし。

テレビに顔出しできる人だから、ある程度自分に自信があるのかもしれないが、80とか90すぎても、美人は美人だし、美男は美男。とはいえ、手を加えずに美人でいつづけることはできないので、サービスを受ける前と後ではやはり違う。

個人宅への依頼もある。一見、大豪邸で、非常に豊かな生活をしている家。個人で訪問美容サービスを買えるのは、それなりの生活をしている人だろう。母親は、脳梗塞で倒れて、外出も会話もきちんとできない。まだ70歳だが、病気は仕方がない。

出てくる人の一人が「やっぱり顕示欲があるから」といっている。まあ、老人だから顕示欲がなくなるというものではないので、これが当然。しかし、映る施設はすべて非常にきれいなところで、相当の費用がかかっているように見える。