#建築デザイン

原爆を見た建物

山下和也、井出三千男、叶真幹『原爆を見た建物』西田書店、2006 原爆投下時にあった広島の建物図鑑のような本。この本の定義では、被爆建物とは、爆心地から半径5キロ以内でなんらかの形で残った建物のこと。 原爆ドームはともかくとして、他にどういう建物…

日本の醜さについて

井上章一『日本の醜さについて 都市とエゴイズム』幻冬舎新書、2018 井上章一の新刊。これは専門の建築史についての本。簡単に言えば、「日本の建築は町としての統一性がまったく考慮されておらず、景観への配慮は皆無。これは日本人が集団主義だという、巷…

安藤忠雄展 挑戦

「安藤忠雄展 挑戦」、国立新美術館、2017.11.19 この前に来たときには時間の都合でいけなかった安藤忠雄展。しかしこれはすごかった。今年は、柳沢淇園の次によかったのがこれ。 チケット売り場にたくさん並んでいたので、どうせ「新海誠展」のほうだろうと…

藤森照信展

「藤森照信展 自然を生かした建築と路上観察」広島市現代美術館、2017.10.8 現代美術館で9月29日から始まった展覧会。これはけっこう楽しみにしていったら、やっぱりおもしろい。 建築史家で建築家。しかし、建築を実際にはじめたのは44歳から。まあ歴史家は…

権力の館を歩く

御厨貴『権力の館を歩く』毎日新聞社、2010 放送大学で著者のテレビ講義「権力の館を考える」が放送されていて、それがおもしろいので、こちらも読んでみた。非常におもしろい。 中央省庁庁舎、地方庁舎、政党本部もあるのだが、やはりおもしろいのは政治家…

江戸東京たてもの園

「江戸東京たてもの園」、2016.4.8 ここは行きたいとずっと思っていて、やっと行けたところ。楽しい楽しい楽しい。 武蔵小金井の駅からバスで5分くらい行くと小金井公園があり、その中にある。入口の建物からしてかなり大きいのだが、これは、「旧光華殿」で…

晴れた日は巨大仏を見に

宮田珠己『晴れた日は巨大仏を見に』幻冬舎文庫、2013 もとは白水社から2004年に出ていた本の文庫化。初出時点で、「巨大仏」(著者の定義。全長40メートル以上の仏像)は日本に16体あったので、それを全部回るという企画。 40メートルというのは相当大きく…

ぼくらの近代建築デラックス!

万城目学、門井慶喜『ぼくらの近代建築デラックス!』、文春文庫、2015 建築見てあるきの本。非常におもしろい。著者二人は関西に縁が深いので、基本的には大阪、京都、神戸の三都市の近代建築をまわり、その後横浜、東京をめぐって、また大阪、東京、台湾を…

千葉家住宅 熊野神社

「千葉家住宅」「熊野神社」 海田町にある西国街道沿いの古い建物を見に行ってきた。ガイドつき。 千葉家住宅は、江戸時代に藩の「天下送り役」「宿送り役」(宿駅)を務めた千葉家の邸宅。今は海田町に寄付されて公費で保存されている。もとは安永3年(1774…

建築探偵術入門

東京建築探偵団『建築探偵術入門』、文春文庫、2015 この本は、『スーパーガイド 建築探偵術入門―東京、横浜の西洋館230を追跡する 』(文春文庫―ビジュアル版)1986、を再版したもの。30年前に出た本をなぜ今頃再版で出すのかというと、内容を見ればわかるわ…

日本建築集中講義

藤森照信、山口晃『日本建築集中講義』、淡交社、2014 藤森照信と山口晃が、「明治以前の日本建築」を13箇所回って、講義をしていく本。明治以前に限定しているのは、藤森照信の専門分野が「明治以後の」日本建築だからだという。 しかし、藤森照信の知識量…

京都洋館ウォッチング

井上章一『京都洋館ウォッチング』、新潮社、2011 京都にある、近代以後に建てられた建築の写真にコメントをつけた本。洋館とタイトルに入っているが、西洋風建築と限ったわけではないので、平安神宮や銭湯(船岡温泉、さらさ西陣)のような和風の建築も入っ…

訪ねて見よう!日本の戦争遺産

安島太佳由『訪ねて見よう!日本の戦争遺産』、角川SSC新書、2009 著者は、戦跡写真を集中的に撮り歩いている写真家。この本は、戦跡写真集と、戦跡訪問ガイドの2つの顔がある。最初に戦跡についての一般的な説明があり、その後には、47都道府県全部について…

東京浴場

「東京浴場」、品川区大井2-22-16 大井町に泊まったので、大井町の銭湯に行ってきた。しかしここは大井と言っても、大井大井町の駅からは相当遠く、歩いて十分近くかかる。 外装は、立派な造りで、相当きれい。広さもまあまあ。 中は、小さい浴槽が2…

豊國神社、方広寺

「豊國神社」 「方広寺」 京都国立博物館に行ってきたので、ついでに隣の「豊國神社」、「方広寺」ものぞいてきた。観光客がわしわしいる三十三間堂に比べると、こっちは地味なのでそんなに人もいないのだ。 豊國神社は、建物は明治にできたものなので、キレ…

いえ 団地 まち

木下庸子、植田実(編著)『いえ 団地 まち 公団住宅設計計画史』、住まいの図書館出版局、2014 これは大変な本。半ば資料集。タイトル通り、団地、特に日本住宅公団、住宅・都市整備公団(現UR都市機構)が建てた集合住宅のうち、55の団地を選んで、写真、…

アトリエ・ワン:マイクロ・パブリック・スペース

「アトリエ・ワン:マイクロ・パブリック・スペース」、広島市現代美術館、2014.5.6 広島市現代美術館で5月8日火曜日までやっていた展覧会。これはチケットを前売りで買っておきながら、当日行こうとしたら見つからないという大失敗。まあ、美術館に寄付した…

読んで味わう広島の建築 生誕100周年・丹下健三と広島

「読んで味わう広島の建築 ~生誕100周年・丹下健三と広島~」、アステールプラザ、2013.8.11 これは図書館の企画として行われた講演会。内容は、平和記念公園と設計者の丹下健三との関わりだが、ほぼ2時間たっぷりあった。講演会だが、図書館の企画なので丹…

フジモリ式建築入門

藤森照信『フジモリ式建築入門』、ちくまプリマー新書、2011 藤森照信の本業、建築史の入門書。いきなり「建築とは美だ」と宣言して、それに沿って話が進んでいく。美だというのは、建築は実用品ではないということ。ピラミッドの時代から19世紀までのヨーロ…

このタワーがすごい!

鈴木重美『このタワーがすごい!』、中公新書ラクレ、2011 日本を中心とする塔建築の紹介本。東京スカイツリーから、法隆寺の五重塔まで、新しいもの、古いもの、北海道から沖縄(ひめゆりの塔も入っている)まで、日本全国、ひととおりの塔は紹介されている…

アーキウォーク広島 平和記念公園 トークセッション@純喫茶パール

「アーキウォーク広島」 「平和記念公園」「トークセッション@純喫茶パール」、2011.10.9 前日に引き続き、建築公開観覧イベントに行ってきた。といっても、平和公園なのでいつも通っているところではある。原爆ドーム、レストハウス、平和記念資料館、と回…

アーキウォーク広島 基町アパート 基町高校

「アーキウォーク広島」 「基町高層アパート」「基町高校」、2011.10.8 広島市内の建築物の公開観覧イベントがあったので行ってきた。「基町高層アパート」と「基町高校」の二つ。アパートのほうは定員いっぱいになっていた。他にも、「宮島」「草津町並み」…

京橋会館 建物一斉公開イベント

「京橋会館 建物公開イベント」、2011.8.14 この京橋会館というのは、広島でも広島駅に近い市街地にある、一部では有名な廃墟建築ですでに入居者は全員退去、9月から解体がはじまって、跡地はタワーマンションと福祉施設の複合ビルになることが決まっている…

マジカルミステリー工場ツアー

「ハイビジョン特集 マジカルミステリー工場ツアー」、NHK BShi、2011.1.9 この前の日曜日にNHKのBSハイビジョンでやっていたこの番組、去年の9月にNHK総合で放送していた「ワンダー×ワンダー」の再編集版らしいが、こちらは90分番組なので2倍の尺である。こ…

品川神社

「品川神社」、品川区北品川3-7-15 この普通の神社になぜ行ったかと言えば、「富士塚」がここにあるから。京浜急行の新馬場の駅を降りると、第一京浜をはさんではす向かいにすぐこの神社が見える。 階段を上がると、左側に富士塚の登山口が。「一合目」「二…

金閣寺

「金閣寺」 京都に最初に来た人をどこに案内するか、というと、ちょっと考えるが、やはり金閣寺と清水寺、それと三十三間堂、二条城、東寺、銀閣寺のどれか、というあたりだろうか。年末は金閣寺もちょっとはすいているかと思ったら、ぜんぜんそんなことはな…

好古園

「好古園」 姫路城の西にあるお庭。といっても、平成4年に姫路市の記念事業として作った庭なので、歴史的由来のようなものはない。しかしたいへんきれいなお庭。お城の敷地を使っていて、それなりに広い。庭全体を白壁で3つの区画に区切っていて、それぞれの…

姫路城

せっかく姫路に来たのに姫路城に行かないということはありえないので、姫路城に。登っていると、グループで来ている人たちにガイドのおばさんがついていて、大事なところの説明は全部聞けた。非常にラッキー。 姫路のどこからでも見える姫路城だが、近づいて…

工場萌えF

石井哲、大山顕『工場萌えF』、東京書籍、2009 写真集『工場萌え』の第2弾。前著とちょっとちがうのは、製鉄所、精油所、セメント工場の三種類の工場について、構造物の解説がついているところ、日本の工場ウォッチングの主要スポットの解説と行き方、みど…

清澄庭園

「清澄庭園」 お台場からちょっとバスを拾ってみようと思って、豊洲方面行きのバス停に行ってみたら、森下駅行きの急行バスがちょうど来たので乗ってみた。これが、日本科学未来館から、豊洲駅、門前仲町、清澄白河、森下駅しか止まらない急行バスで、けっこ…