訪ねて見よう!日本の戦争遺産

安島太佳由『訪ねて見よう!日本の戦争遺産』、角川SSC新書、2009


著者は、戦跡写真を集中的に撮り歩いている写真家。この本は、戦跡写真集と、戦跡訪問ガイドの2つの顔がある。最初に戦跡についての一般的な説明があり、その後には、47都道府県全部について、最低1つの戦跡が紹介されている。

うちの近所で紹介されている戦跡は、
原爆ドーム
似島・陸軍兵器廠弾薬庫」
江田島海軍兵学校生徒館」
「呉・高取台砲台兵舎」
「呉・大空山砲台の掩蔽壕」
「呉・海軍呉鎮守府庁舎」
「竹原・大久野島砲台の台座」
「竹原・毒ガス貯蔵庫」
「竹原・毒ガス工場の発電所

これはこの本の中でもかなり多い方。似島と大空山砲台には行ったことがないけど、あとは行った。広島は保存状態がよかったり、いい感じで朽ちている渋い戦跡が多いのだ。

ただし、この本を便りに実際に戦跡に行こうとしても、詳しい住所は書いてないので、ネットなどで場所を調べていかなければならない。この辺は一工夫してほしいところ。実際には、簡単に立ち入れないところや、記念施設ではなく、実際に人が使っていたりするものがあるので、この本にのっている戦跡全部の住所を出すわけにはいかないのだが…。

表紙になっている、海軍燃料廠志免立坑櫓(福岡県)や、八紘一宇の塔(宮崎市)はかなりそそられる。

巻末には、戦跡保存運動団体リスト(連絡先の住所、電話番号つき)と、平和資料館・博物館リストがついている。これは便利。