書中休み

「書中休み」、城土井大智主演、木下くみ作、江澤俊彦演出、NHKFMシアター、2006/12/9

大学受験に失敗してフリーター生活を続ける男が自分の現実を少しずつ受け入れていく、という話。大阪放送局の脚本懸賞入選作ということだが、おもしろくない。主人公はコンビニでアルバイトをしているが、そのことを父親や友人にいいたくない。隣の家庭内暴力を警察に通報するときも、自分の名前を名乗れない。それがしだいにそういう自分を受け入れられるようになり・・・、という話だが、そういうニートすれすれのフリーターが母親や近所の人とやたら話をしているという設定はおかしい。それにそんなフリーターが2LDKのアパートに住んでいる?親が金持ちで全部親掛かりなら別として(もしそうならアルバイトもしないはず)、そんな話はありえない。脚本に現実味がないし、主人公の性格についての彫りこみも不足。主人公の演技もちょっと・・・。いいところがない話。