最後のタバコ論争!

大西祥一、株式会社G.B.編『最後のタバコ論争』、宝島社、2006

嫌煙論争について何か有益なことが書いてあるのかと思って買ったのだが、この本(本といっても128ページしかないが)、ちょっとひどくないか。というのは、表紙に載っている何人かの著名人にひかれて、つまりその人々の意見が集約されているのかと思って買ったのだが、実際はその著名人は「アンケートに答えただけ」で、文章自体は編集側が書いているのである(このことについては、「はじめに」に書いてあるのだが、買うときにそんなところまで読んでないよ)。短い質問に対して短く答えていることを、編集段階でいくら膨らませても、大した内容になるわけがない。これは「愛煙家」「嫌煙家」のいずれの主張にしても同じこと。論争というなら、ディベートや座談会形式でやるべきと思うが、この本に載っている座談会がまたくだらない、というか論争になっていない。羊頭狗肉とはこういうことかという本。