20世紀少年白書

山田五郎20世紀少年白書』、世界文化社、2004

1958年生まれの山田五郎が、同世代の人たちを相手にした対談本。対談者は、みうらじゅん大岡玲しりあがり寿岡田斗司夫大月隆寛唐沢俊一えのきどいちろうやくみつる田口トモロヲ喜国雅彦鴻上尚史らとかなり豪華なメンバー。この顔ぶれが全員1958年前後に生まれたということなのでちょっと驚く。対談の内容は、「自分たちがどんなふうに育ってきたか」になっているので、この年代層がどういう時代背景で成長してきたかがおおざっぱにわかる。20歳のときに1978年前後なので、大学紛争は一段落していて政治活動や街頭行動とかは基本的にやってない。そのかわりに自分の趣味を個々に掘り下げていて、結果としてこういう人たちが出ているわけだが・・・。高度成長期に子供時代を送っているので、まだ日本が豊かになる途上の時期だったが、ざっと読んでいてそんなに貧乏な子供時代を送った人はいないようだ。もう貧乏からの脱出みたいな時代ではなかったのかな。