通し狂言 仮名手本忠臣蔵

壽初春大歌舞伎 通し狂言仮名手本忠臣蔵」、藤十郎翫雀扇雀我當ほか、大阪松竹座、2010.1.11

大阪松竹座の新春公演は、仮名手本忠臣蔵の通し上演。かかったのは、昼の部が序、三、四、五、六、夜の部が七、八、十、十一段。

これだけ通しで見ると、見ている方がクタクタになる。前の晩よく寝られなかったこともあって、昼の部はかなりうとうとしてしまった。それも肝心な勘平腹切の場で。かなりトホホである。

といっても、見ている方は座っているだけで、寝ていてもかまわないのだからどうでもいいが、役者はたいへんである。特に藤十郎。師直、由良之助、勘平、戸無瀬の四役で全段出ずっぱりである。どんだけ元気なんですか。しかもこの公演、1月2日から1月26日まで、昼夜休みなしである。客はほとんど藤十郎を見に来ているようなものだろう。去年喜寿だったのだから、まさに疲れを知らぬ活躍である。

藤十郎をこれだけ見られただけでも、出かけていったかいはあったというもの。とにかく生きているうちにまた行かなければ。