エリザベス

「エリザベス」、ケイト・ブランシェットジョセフ・ファインズほか出演、シェカール・カプール監督、イギリス、1998

続編がちょうど公開中だが、こちらは第一作。エリザベス一世の前半生にあたる部分がストーリー。エリザベスは幼少期から周りは敵だらけ。異母姉の女王メアリー一世とか、王位簒奪をたくらむノーフォーク公とか…。あげくにロンドン塔に幽閉されてしまうのだが、姉が死んだことで王位に就く。その後もスコットランド、フランス、スペイン、ローマ法王といった外国がイングランドを狙っている。国内でも議会やノーフォーク公と戦わねばならず、愛人のダドリー卿ともうまくいかない中で、エリザベスは「国家と結婚する」と宣言し、イングランドの女王として君臨…というようなお話。
ケイト・ブランシェットはエリザベスの肖像によく似ていて、適度に不細工なところも含め、女王らしさをよく出している。暗い感じの画面や美術はルネサンス期のヨーロッパの雰囲気に合っていて○。話はけっこう複雑なので歴史的背景を知らないとついていくのがたいへんかもしれない。まあ歴史好きには楽しめる映画。