眠狂四郎女妖剣

眠狂四郎女妖剣」、市川雷蔵、久保菜穂子、城健三郎ほか出演、池広一夫監督、大映、1964

眠狂四郎シリーズ四作目。やっと狂四郎の出生の秘密がわかる回。またまた家斉の庶子であるお姫様が悪事のやり放題、大奥の美人の女中をアヘン中毒にした後で殺して捨てる毎日。アヘンを大奥に持ち込む医者とアヘンを仕入れる備前屋さんは、事情を知った狂四郎を殺そうと悪巧みの数々を…。そこに隠れキリシタンたちがからんで、最後に狂四郎の秘密が明かされる、というお話。化政期に隠れキリシタン転びバテレン?とは思うが、まあ柴田錬三郎だし、いいか。
藤村志保がはじめのほうで出てくるが、あっという間に死亡。城健三郎はまたまた狂四郎と立ち会うが、結局海に飛び込んでリングアウト。目立っているのはヘビ女優の毛利郁子(これは家斉の娘のお姫様)と、キリシタンの尼僧で実は裏で備前屋と結んで隠れキリシタンを売り渡している久保菜穂子くらいか。
で、狂四郎の出生の秘密というのが、転びバテレンは転んだ後で悪魔を祀って黒ミサをすることになっていて(ええっ?)、その生贄にされた武家の娘にバテレンが生ませた子が狂四郎、母は狂四郎を生んだ直後に自害(父親がどうなったのかはコメントなし)という陰惨なもの。まあその話を聞いた後も顔色ひとつ変えずに久保菜穂子を一刀両断する狂四郎はやはりかっこいい。