#歴史

海底調査でよみがえるD-Day 前編

「海底調査でよみがえるD-Day」(前編)、NHKBS1、2014.6.4 こちらはノルマンディー作戦ものだが、制作はフランスのテレビ局。しかも、カメラを海底に入れて、沈んでいる船や兵器を探そうという企画。 関係者へのインタビューには、レジスタンスの女闘士も入…

D-Day 壮絶なる戦い(後編)

「D-Day 壮絶なる戦い」(後編)、NHKBS1、2014.6.3 前回の前編は、上陸作戦の準備が中心だったので、今回の後編は、上陸作戦当日が中心。 海岸近くの橋を奪取するための空挺作戦。6月6日の0時16分と言っているので、まだ夜。こんな時間によくグライダーを降…

D-Day 壮絶なる戦い(前編)

「D-Day 壮絶なる戦い」(前編)、NHKBS1、2014.6.2 ノルマンディー上陸作戦70周年記念のドキュメンタリー番組。前後編の2部構成。BBCの2013年制作作品。 最初は、1942年のディエップ上陸作戦。連合軍はディエップの負け戦からちゃんと学ぼうとつとめたとい…

史実 ”戦火の馬”

「BS世界のドキュメンタリー 第一次世界大戦100年」、「史実”専科の馬”」 昨日まで放送していた「カラーでよみがえる第一次世界大戦」にもう一本追加で、こちらは第一次世界大戦における馬のおはなし。スピルバーグ「戦火の馬」を見ていないのだが、こちらは…

カラーでよみがえる第一次世界大戦 第3回

「カラーでよみがえる第一次世界大戦」第3回、「総力戦の結末」 冒頭、いきなり1944年のドイツ、アルデンヌ攻勢のフィルム。これはパットンを持ち出すための前振り。ドイツ側のモーデル元帥も登場。モーデルは、武装SSじゃないし、裁判にかけられずに自殺し…

カラーでよみがえる第一次世界大戦 第2回

「カラーでよみがえる第一次世界大戦」第2回、「際限なき殺戮」 シリーズ第2回は、1916年のヴェルダン戦にハイライトをあてて描く。 航空偵察、火力集中の重要性、ゲーリング、ド・ゴールという後に重要人物になった人々、捕虜や負傷者の取り扱いが淡々と描…

カラーでよみがえる第一次世界大戦 第1回

「カラーでよみがえる第一次世界大戦」第1回、NHKBS1、2014.5.5 今年が第一次世界大戦開戦100周年なので、NHKBSで3回シリーズの番組を放送。制作はドイツZDF。以前、第二次世界大戦で、同じ企画(当時撮影された白黒フィルムを彩色してカラー化したものを編…

馬の世界史

本村凌二『馬の世界史』、中公文庫、2013 これは、もともと講談社現代新書で出ていたものを、中公文庫から出し直したという変わった本。講談社は学術文庫のシリーズを持っているのだから、なぜそちらで出さないのか、不思議だが…。 著者はローマ史が専門の人…

拳銃・小銃・機関銃

ジョン・ウィークス(小野佐吉郎訳)『拳銃・小銃・機関銃 日独伊・米英ソ歩兵兵器』、サンケイ新聞出版局、1972 これもサンケイの赤本こと、バランタイン版第二次世界大戦ブックスの1冊。同じシリーズの『大砲撃戦』と同じ著者で、セットになっている。原題…

考証要集

大森洋平『考証要集 秘伝!NHK時代考証資料』、文春文庫、2013 これは新聞の書評でおもしろいと褒められていたので買った本。実際におもしろい。 著者は、NHKドラマ番組部チーフディレクター。主にドラマの時代考証をしている人。民放局が、ドラマの考証のた…

文化大革命

矢吹晋『文化大革命』、講談社現代新書、1989 文化大革命の経過をまとめた本。新書ではあるが、入手できる限りの一次史料に依拠してまとめられた実証的な本。おそらく現在でも、文革の評価はこの本からそれほど隔たってはいないだろう。 実証的で信用のおけ…

ノモンハン1939

スチュアート・D・ゴールドマン(山岡由美訳)『ノモンハン1939 第二次世界大戦の知られざる始点』、みすず書房、2013 著者は、米議会図書館調査局で長年ロシア研究に携わっていたロシア屋。この本は、ソ連側にとどまらず、日本、ドイツ、アメリカなど、関係…

戦争の日本中世史

呉座勇一『戦争の日本中世史 「下克上」は本当にあったのか』、新潮社、2014 これは非常に「アタリ」の本。まったく退屈するところがなく、どこを読んでも新鮮な驚きだらけ。内容は、元寇から応仁の乱終結までの日本中世史を、戦争を軸にして描いていくもの…

米・英・ソ秘密兵器

ブライアン・フォード(野田昌宏訳)『米・英・ソ秘密兵器 レーダー、ミサイルから原爆まで』、サンケイ出版、1972 なつかしの「赤本」こと、バランタイン版第二次世界大戦ブックスの第38巻。手元にある本は1983年の13刷。けっこうこの巻も売れていたのだ。 …

北朝鮮からの生還

久木村久『北朝鮮からの生還 ある10歳の少年の引き揚げ記録』、光人社NFL文庫、2013 これは、脱北者本と勘違いして買ってしまったのだが、実際には太平洋戦争敗戦後の日本人の引き揚げについての記録。しかし勘違いではあっても、読んでよかった。 著者は、…

陸軍人事

藤井非三四『陸軍人事』、潮書房光人社、2013 これはおもしろい本。帝国陸軍の人事をシステムと実態から明らかにしたもの。 著者は、1950年生まれ、戦史家。名前からしてペンネームかと思うが、学歴が書いてあるので本名かもしれない。 陸軍の人事は、士官学…

戦争と科学者

トマス・J・クローウェル(藤原多伽夫訳)『戦争と科学者 世界史を変えた25人の発明と生涯』、原書房、2012 古代から現代まで、25の軍事的発明と、その発明者のエピソードを集めた本。ギリシャ火や連弩から、フリントロック式銃、瓶詰食料、リボルバー式拳銃…

北朝鮮帰国事業

菊地嘉晃『北朝鮮帰国事業 「壮大な拉致」か「追放」か』、中公新書、2009 北朝鮮への在日朝鮮人「帰国事業」の本。これが出版された時点で、この問題の「決定版」だったし、その後もこれ以上の本は出ていないと思うので、その地位は今でも変わらないだろう…

ノモンハンの夏

半藤一利『ノモンハンの夏』、文春文庫、2001 ノモンハン事件の歴史。戦史ではあるが、戦闘については、あまり詳細に語っておらず、むしろ東京の参謀本部や陸軍省、海軍、外務省、天皇らの相互関係と、モスクワとベルリンの動向に多くのページを割いて、国際…

昭和戦争史の証言 日本陸軍終焉の真実

西浦進『昭和戦争史の証言 日本陸軍終焉の真実』、日経ビジネス人文庫、2013 『昭和戦争史の証言』、原書房、1980を改題、文庫化したもの。著者の西浦進は、明治34年生まれ、陸士34期、陸相秘書官、軍務局軍事課長、支那派遣軍参謀で終戦、という経歴の人、…

国境線の謎がわかる本

造事務所(編著)『国境線の謎がわかる本』、大和書房、2008 国境トリビア本。監修者にこの系統の本を多く書いている吉田一郎の名前があるが、著者は編集プロダクション。 特に目新しいことは書いていないのだが、マイナーな国の成立に関する部分は、知らな…

軍隊を誘致せよ

松下孝昭『軍隊を誘致せよ 陸海軍と都市形成』吉川弘文館、2013 主に戦前期の陸海軍基地つまり、衛戍地、鎮守府などの建設と、都市建設がどのような関係にあったのかを調べた本。著者は、鉄道建設史を主にやっていた人だが、その流れで鉄道建設と軍隊誘致に…

日本のいちばん長い日<決定版>

半藤一利『日本のいちばん長い日<決定版>』文春ウェブ文庫、2001 これもKindleで読んだが、内容は1995年刊行の単行本=2006年の文庫本と同じ版。著者を半藤一利名義に直して、内容を事実に沿うように加筆修正したもの。 映画化されたものは見ていて、あれも…

地獄の日本兵

飯田進『地獄の日本兵 ニューギニア戦線の真相』新潮新書、2008 太平洋戦争でのニューギニア戦線の様子を、文献と著者の体験で綴った本。著者は、海軍民政府調査局員としてニューギニアに赴任し、のちに陸軍部隊に情報要員として配属されたという経歴の人。…

三国演義(1996) 1話

「三国演義」(国際スタンダード版)1話、「劉備・関羽・張飛の義兄弟の誓い」 これは「中国ドラマ 三国志」こと、「三国演義」の、いわゆる「国際スタンダード版」。つまり縮約版。全部で19話あるが、実際にはそれぞれが前後編に分かれているので、実質的に…

日本と連合国の戦略比較

三宅正樹、庄司潤一郎、石津朋之、山本文史編著『検証 太平洋戦争とその戦略3 日本と連合国の戦略比較』、中央公論新社、2013 3巻シリーズの「太平洋戦争とその戦略」の3巻目。防衛研究所戦史研究センターの研究会での報告をまとめたもの。国際会議なので、…

検証 太平洋戦争とその戦略2 戦争と外交・同盟戦略

三宅正樹、庄司潤一郎、石津朋之、山本文史編『検証 太平洋戦争とその戦略2 戦争と外交・同盟戦略』中央公論新社、2013 戦史研究センターの「戦争史研究国際フォーラム」の提出ペーパーと書下ろし論文を合わせて、太平洋戦争を概観するシリーズの2冊目。ちな…

天皇愛

辛酸なめ子、堀江宏樹『天皇愛 一冊でわかる歴代天皇、その愛の軌跡』実業之日本社、2013 「天皇愛」というタイトルから、「著者の天皇に対する愛」を想像していたら、それは違っていて実際には、「歴代天皇の男女関係」についての本。 歴史ライターの堀江宏…

パオロ・マッツァリーノの日本史漫談

パオロ・マッツァリーノ『パオロ・マッツァリーノの日本史漫談』二見書房、2011 これは結構当たりの本。基本、パオロ・マッツァリーノにあんまりハズレはないが、この本はよく書けている。 日本史漫談と言っているが、古代とか中世のような昔の話をしている…

海軍大将加藤友三郎と軍縮時代

工藤美知尋『海軍大将加藤友三郎と軍縮時代』光人社NF文庫、2011 この本はなぜ買ったのかよく覚えていないのだが、読んでみて、なんのために書かれたのかもよくわからない本だとわかった。 基本的には加藤友三郎の伝記なのだが、加藤の経歴とその間に日本海…