カラーでよみがえる第一次世界大戦 第2回

「カラーでよみがえる第一次世界大戦」第2回、「際限なき殺戮」


シリーズ第2回は、1916年のヴェルダン戦にハイライトをあてて描く。

航空偵察、火力集中の重要性、ゲーリングド・ゴールという後に重要人物になった人々、捕虜や負傷者の取り扱いが淡々と描かれる。負傷した傷痍軍人は、手足がないくらいは当然で、顔が潰れていたりするのでかなりリアル。

銃後の社会情勢、ユトランド沖海戦、後方の兵站業務のフィルムもあり。化学兵器用のガスマスクも当然映っている。ベルリンの町のようすや、ベルリン近くにある展示用塹壕はおもしろい。

後半ではソンム戦が中心。こちらもヴェルダン戦に劣らぬ残虐さ。これは塹壕から出たくなくなるわ。

東部戦線もちゃんと描かれている。こちらは西部戦線よりもさらにひどく、たいへんなもの。

前回の第1回では、モントゴメリーがきれいに描かれすぎのような気がしていたが、今回はド・ゴールがなんだか反戦主義者になったような描かれ方がされている。ドイツ制作だから、ドイツ側の軍人をほめるようなことはできないのだろうが、イギリスやフランスの軍人(第二次世界大戦で活躍した人だけ)をよく描写するのも、ドイツ人的にはあまり気に入らないのでは?それとも、今のドイツではこれは普通のことなのだろうか。