#政党、団体

自治労の正体

森口朗『自治労の正体』扶桑社新書、2017 これは前半だけ読んで放棄。あまりにもくだらない。著者は、元教員、『日教組』(新潮新書)の著者。ちゃんと著者名を検索してから買うべきだったと後悔。 著者は右翼で反日教組の人なので、それは別に構わないが、…

シニア左翼とは何か

小林哲夫『反安保法制・反原発運動で出現─ シニア左翼とは何か』朝日新書、2017 もはや左翼の中軸は老人。今ではだいたいわかってきたことだが、SEALDsとかママの会とか、マスコミが言っているだけで、実際にはそんなの圧倒的な少数派。やたらといるのは老人…

朝鮮大学校研究

産経新聞取材班『朝鮮大学校研究』産経新聞出版、2017 産経の朝鮮大学校本。こっちは日共と違い、他の情報源がほとんどないので、面白半分で読んでみた。 朝鮮大学校は、もはや全学の学生数が600人しかいないという。政治経済、文学歴史、経営、外国語、理工…

日本共産党vs.部落解放同盟

筆坂秀世、宮崎学(にんげん出版編集部編)『日本共産党vs. 部落解放同盟』にんげん出版、2010 これは非常におもしろい本。元日共幹部と、部落解放同盟側の人間が、同和問題についての、日共と部落解放同盟の立場や衝突を語り尽くすというもの。 部落解放運…

左翼はなぜ衰退したのか

及川智洋『左翼はなぜ衰退したのか』祥伝社新書、2014 いろいろと本当にヒドい本。著者は、1966年、東北大学法学部卒、朝日新聞記者だって。それでこんな本を書いてるのか?朝日も終わってる。 とにかく、分析がろくにないし、なにより事実がない。そもそも…

日本共産党大研究

栗原直樹『日本共産党大研究 「躍進」と「不都合な過去」』青志社、2016 最近よくある共産党本。著者は1975年生まれ、中央大学経済学部卒、元衆院議員第一秘書とあるが、誰の秘書だったのかが書いていない。ほかに田中角栄などについての著者がある。 内容は…

お笑い革命 日本共産党

テリー伊藤『お笑い革命 日本共産党』飛鳥新社、1994 昔の小説。日本共産党の人気を上げるにはどうするかというお題に対する答は、現幹部(宮本、不破、上田)が派手な事件(党費使い込みスキャンダルで、幹部が代々木の党本部に立てこもる)を起こし、この…

公明党

薬師寺克行『公明党 創価学会と50年の軌跡』中公新書、2016 今年出た公明党の本だが・・・。内容は、だいたい新聞記事と関係者の著書をまとめたというもの。著者独自のリサーチはあまりない。 公明党は、まともな本がないものなので、これでもないよりはマシ…

日本共産党 本当に変わるのか

ビューポイント編集部『日本共産党 本当に変わるのか!?』世界日報社、2016 非常にまぎらわしい本。よく見ると「ビューポイント編集部編著」と書いてあるので、早く言えば「世界日報」、つまり家庭連合=統一教会が作った本。しかし、表紙には「筆坂秀世 田…

日本共産党をどう理解したら良いか

村岡到『日本共産党をどう理解したら良いか』ロゴス、2015 著者は、元新左翼活動家。1975年に第四インターに加入。その後第四インターの機関紙『世界革命』の編集部で働き、その後政治グループを結成、共産党批判活動を続けてきたという人物。宮本顕治から、…

悩める日本共産党員のための人生相談

筆坂秀世『悩める日本共産党員のための人生相談』新潮社、2008 共産党員(末端)の党活動がわかる、非常に興味深い本。 基本的に重要なことは「しんぶん赤旗」の新規開拓、配達、集金。しかしこれがきつい。いまどき普通の新聞でも売れていないのに、「しん…

私たち、日本共産党の味方です

筆坂秀世、鈴木邦男『私たち、日本共産党の味方です』情報センター出版局、2007 元共産党の筆坂秀世と、一水会顧問の鈴木邦男の対談。共産党の情報本としてはおもしろいのでアリ。2007年の本なので、最近の(2015年以後の)共産党の話はないのだが、共産党が…

野党という病い

筆坂秀世『野党という病い』イースト新書、2016 筆坂秀世の野党評論本。自民党や民進党のことも大きく取り上げているのだが、読ませるのはやはり共産党の部分。 選挙制度批判をしてると思ったら、小選挙区比例代表並立制の批判をしているのではなく、選挙運…

新・日本共産党101問

治安問題研究会『新・日本共産党101問』立花書房、2012 警察の初級者向き共産党本。前著、警備研究会『日本共産党101問』立花書房、1988が、2004年の補訂第四版まで改訂されたものを、再改訂して出した直したもの。 「このように、『衣の下に鎧』を着て現体…

日本共産党研究

産経新聞政治部『日本共産党研究 絶対に誤りを認めない政党』産経新聞出版、2016 産経の「共産党煽り本」。第一章が「SEALDsと共産党」と来た。SEALDsが共産党にすり寄っているのではなく、その逆なので、これをいっしょにするのはムリが・・・と思ったが、…

日本会議の正体

青木理『日本会議の正体』平凡社新書、2016 最近雨後の筍のように出ている「日本会議本」のひとつ。このタイミングで同じネタの本が次々と出ている理由はよくわからない。取材には手間がかかり(関係者はあまりインタビューに答えない)、文書資料は少ない。…

右翼という職業

武寛『右翼という職業』文庫ぎんが堂、2013 これは2004年に同じ出版社(イースト・プレス)から、『我々の業界 右翼は総合アウトローサービス業だ』を改題、文庫化したもの。 著者は、1954年生まれ、右翼団体の事務局長を務めて、現在は会社経営者となってい…

日本会議の研究

菅野完『日本会議の研究』扶桑社新書、2016 右派団体として、次第に名前が通ってきた「日本会議」についての調査本。かなりおもしろい。もとは、扶桑社のサイト「ハーバー・ビジネス・オンライン」上のウェブ連載「草の根保守の蠢動」で、これを書籍化したも…

新しい左翼入門

松尾匡『新しい左翼入門 相克の運動史は超えられるか』講談社現代新書、2012 これは良書。タイトル通り、著者は左翼なのだが、戦前から戦後の日本の左翼運動の歴史をたどることで、左翼運動が陥っていた穴を上手に説明している。 著者が示す左翼の2つの道は…

「反戦・脱原発リベラル」はなぜ敗北するのか

浅羽通明『「反戦・脱原発リベラル」はなぜ敗北するのか』ちくま新書、2016 浅羽通明から、近頃はやりのぬるいリベラルに向けられたイヤミ攻撃。しかし、このイヤミはなかなか的を射ていて、リベラルの痛いところを突いている。 小熊英二、高橋源一郎、野間…

首相支配

竹中治堅『首相支配 ─日本政治の変貌』中公新書、2006 細川内閣が潰れた後(1994)から、小泉内閣の郵政選挙(2005)までの政治史と、この間に起こった日本政治の変化を整理した本。 当然議論の焦点は、政治改革、衆議院への小選挙区比例代表並立制の導入と…

「戦後保守」は終わったのか

日本再建イニシアティブ『「戦後保守」は終わったのか 自民党政治の危機』、角川新書、2015 船橋洋一のシンクタンク「日本再建イニシアティブ」の本。「今の自民党は右にブレすぎなので、中道保守を復活させろ」という内容。そういうことを言う人は多いのだ…

日本共産党の深層

大下英治『日本共産党の深層』、イーストプレス、2014 最近の共産党についてのルポルタージュ本。市田忠義、穀田恵二、小池晃ほかの共産党幹部、共産党の国会議員、広報、しんぶん赤旗記者らに取材して書いている。 しかし当事者への取材だけ、しかも共産党…

民主党政権 失敗の検証

日本債権イニシアティブ『民主党政権 失敗の検証 日本政治は何を活かすか』、中公新書、2013 船橋洋一を中心とするシンクタンクによる、民主党政権論。章立ては、「マニフェスト」(中北浩爾)、「政治指導」(塩崎彰久)、「経済と財政」(田中秀明)、「外…

民団+総連の「和解」のウラで何が起っていたのか!?

統一日報編集部(編著)『民団+総連の「和解」のウラで何が起っていたのか!?』、洋泉社、2006 2006年の民団による朝鮮総連との電撃的な「和解」発表とその後の民団内紛劇のてんまつを、在日韓国人向けの新聞「統一日報」の記事を再構成することで追い掛け…