左翼はなぜ衰退したのか

及川智洋『左翼はなぜ衰退したのか』祥伝社新書、2014


いろいろと本当にヒドい本。著者は、1966年、東北大学法学部卒、朝日新聞記者だって。それでこんな本を書いてるのか?朝日も終わってる。

とにかく、分析がろくにないし、なにより事実がない。そもそも、「左翼」って、何が左翼なのか、そこがはっきりしていない。左翼といっても、共産党から、社会党新左翼のことかと思ったら、そこがよくわからず、著者が何をもって、左翼が衰退したと言っているのか、あいまいなままで記述が進んでいる。

しかもページのほとんどは、戦前右翼の話。せめて戦前の左翼運動のことをきちんと調べないと。そこの記述がぜんぜんないというのはどうなのか。

こんな知識で本を出そうというのは蛮勇だ。ちょっとは恥ずかしくならないのか。