日本共産党研究
産経新聞政治部『日本共産党研究 絶対に誤りを認めない政党』産経新聞出版、2016
産経の「共産党煽り本」。第一章が「SEALDsと共産党」と来た。SEALDsが共産党にすり寄っているのではなく、その逆なので、これをいっしょにするのはムリが・・・と思ったが、実際、ムリ押しだらけ。時流に乗るといっても、肝心な事実がないと。
ひとことで言うと、「新味がない」。新事実の発掘があるわけではなく、これまでわかったことをまとめたというもの。いまさら共産党についての新事実を見つけてくるのは難しいからそれは仕方ないとして、修飾語や煽りで本を成り立たせているというのはどうなの。とにかく、産経はただの煽りでなく、事実をして語らせるべき。
現在の共産党員に対する取材はほぼ無きに等しく、新聞社が出す本として、これはいけない。「敵の出方論」とか、何十年前の話をしているのか。警察の受け売りで本を書いても意味なし。天皇制廃止論もほぼ棚上げされちゃっているのに、それを「革命政党の本質は変わらない」といってもねぇ。
まあ共産党以上に産経は変わらないというおはなし。せっかく本を出すのだから、産経はもうちょっとなんとかしなければ。