日本共産党大研究

栗原直樹『日本共産党大研究 「躍進」と「不都合な過去」』青志社、2016


最近よくある共産党本。著者は1975年生まれ、中央大学経済学部卒、元衆院議員第一秘書とあるが、誰の秘書だったのかが書いていない。ほかに田中角栄などについての著者がある。

内容は、日本共産党結成期(戦前)から現在までのエピソード集みたいなもの。まあ読みやすいといえばそうだが、注もないし、特に新情報があるというわけでもないのだ。

黒歴史武装闘争路線を書きたいのであれば、それでもいいが、そこに集中してちゃんと資料を集めて書くべきだと思うし、むしろ、宮本顕治末期(1980年代末以後)からの最近の共産党活動に焦点を合わせてくれたほうがこっちは助かるのだが・・・。