2019-01-14から1日間の記事一覧

翻訳のむずかしさ

神西清『翻訳のむずかしさ』 ロシア文学翻訳者として著名な神西清のエッセイ。はじめに、韻文の翻訳は日本語ではうまくいかないという話をしている。それはそのとおり。 著者が批判しているのは、「単色版式翻訳」。つまり直訳。文芸作品の直訳はありがたく…

支那人の文弱と保守

桑原隲蔵『支那人の文弱と保守』 初出は大正5年(1915)。支那人は、文弱かつ保守だというのだが、文弱は多分に保守によるところが大きいように思われるので、文弱も多くは保守から出ているものだろう。 古今の書籍をひいて、戦争する気がまじめでなく、こと…