留魂録

吉田松陰留魂録


吉田松陰の遺書。冒頭に「身はたとい 武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」の辞世がある。

しかし内容は、ちゃんと注がないとわからないもの。中国の忠義の士くらいはいいとして、遺書だから具体的な人名や物事が出てきていて、それがわからないと読んでも意味がとれない。

この遺書が書かれた相手、久坂玄瑞やら高杉晋作にはこれで意味は通っただろう。吉田松陰全集をちゃんと読めばいいだろうが、これを読んでそこまでする気は起こらない。遺書の文章の終わりに、さらに和歌が五首のっていて、とにかく攘夷を実行せよというもの。読んだ人は奮い立っただろう。