夾竹桃の家の女

中島敦夾竹桃の家の女』


この話、小説だと思っていたら、「随筆」に収録されているということなので、本当の話らしい。

中島敦パラオに行って、土地の女に眼で誘われるという話。2歳の子供を抱えているのだが、そんなことはお構いなしに誘ってくる。中島敦は病み上がりで、相手にする余裕がなくて「サヨナラ」と言って断った。次にあった時には存在自体を無視された。

土人の女とそれでできちゃったというのならそれはおもしろいが、なんだか断ったのが自慢みたいになっている。土人の女は非常に男好きで、内地の女なら誰でもいいということになっている。それならそれでおもしろそうな気がするが、中島敦はそういうのは受け入れられないのだろう。まあうらやましいこと。