支那人辮髪の歴史

桑原隲蔵支那人辮髪の歴史』


これは弁髪の歴史について。清朝から始まったのかと思っていたら、そうではなく、金の時代(13世紀)から始まっていたもの。もちろん明朝では弁髪はなかったが、それを除くと、中国の弁髪は800年くらいは続いていた。

明朝では弁髪はなかった、というか蛮夷の風習として嫌われていたので、清朝にとって代わられたあとで弁髪を強制することが大変だった。清朝も最初の時点(北京占領後)に弁髪を強制しようとしたが、反発が強いので果たせず、江南征服後に本腰で強制するようになった。

それでも康煕帝くらいまでは反発が強く、簡単に施行できなかったが、その後は次第に浸透して、清人も自分から髪を剃るようになった。10日に一度はそっていたというから大変。

しかし、辛亥革命後、数年を経ずに宣統帝も弁髪をやめたと出ているので、一旦なくなると風習がすたれるのも早かった。そういえば溥儀の写真で弁髪のものを見ていない。