出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間の事

花田菜々子『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本を進めまくった1年間のこと』河出書房新社、2018


話題の本だったが、非常に面白かった。出会い系サイトというのは、この人にとってのきっかけで、そこでいろんな人と会って話すことによって、著者自身が変わっていったという話。

最近たまにある、男女間の出会い紹介とは言っていないサイトを著者が、自分の人と話すためのきっかけに使っていく話。出会い紹介とは言っていなくても、実際にそこに来る人たちは、大体はセックス目的だったりする。しかし、著者は露骨にそこに持っていこうとする人にはあまり惹かれないので、それだけが目的の人は大体弾かれていく。

逆に、人として面白い人は著者の心を惹きつけるのだが、その人とはそういう関係にはならない。結局、著者は自分には結婚も恋愛も必要なく、一生今したいことを続けていくと言うことで納得。そのきっかけになるのが本と言うもの。

これはこれでアリだと思う。なんでもただのきっかけ。著者は本が好きだったから、このきっかけを掴めた。著者が元気そうなので良かったと思う。