人間椅子



前に映画化されたものを見たが、これも映像作品にするのは難しいもの。小説の方がよい。

美人の女流作家に送られてきた変な手紙のようなもの、というかストーカーからのラブレターのようなもの。これは確かに気持ち悪い。しかし、ソファーくらいでも微妙だけど、椅子の構造部分に人間が一人入るのはムリでしょう。映像化するときに問題になるのはそれ。これは文章にしかならない。

また、基本的にアイディア勝負なので、短編くらいのボリュームが限度。あまり長いとつまらない。オチはちょっとクスっとするけど。

椅子に隠れるとか屋根裏に隠れるとか、基本的にのぞき趣味。いまは技術の進歩で、のぞきはいくらでも方法があるが、この趣味が嗜好性としてありますよということを明らかにしたのがえらいのかな。