ヤマトナデシコ日和

清原なつの『ヤマトナデシコ日和』小学館、2014


清原なつののコミックエッセイ。ネタは、「おけいこごと」。連載のために新しく始めたものもあるが、華道、茶道、歌舞伎見物、鵜飼見物、作陶、盆踊り、書道と幅広くやっている。茶道と歌舞伎見物は相当長く続けている。

千利休の漫画まで描いているので、茶道はかなり入れ込んでやっている。作者は岐阜に住んでいるようだが、名古屋には近いところらしく、名古屋や関西にはかんたんに出られるので、この趣味をもつには便利なところ。

とはいえ、これだけ熱心に取り組めているのだし、ゆっくりでも長く続けられているのだから、作者の好きなことに打ち込める性格と、センスの良さがよくわかる。

清原なつのは、たぶん50代後半か60歳くらいになるはずだから、まともに歳をとっている。コミックエッセイとはいっても、家庭のことなど一切匂わせていないのもよいと思う。

自分がしていない趣味ばかりが載っているところもよかった。どれも、ちょっとなめてみるには、時間やコストがかかりすぎるものばかりなので、安易に踏み込もうとはおもわないわけで、その点もたすかった。