柳沢淇園 文雅の士、新奇の画家

「特別展 柳沢淇園  文雅の士、新奇の画家」、大和文華館、2017.11.11


この美術館自体初めて行ったところ。。近鉄線で学園前の駅で降り、7 8分歩くと着く。玄関も、建物の感じも、非常に趣味が良く、ある意味理想的なところ。この展覧会をみたくて行ったのだが、柳沢記念の展覧会は店前に開かれたのが、47年前だと言う。

非常に気合の入ったもので、人物画、花卉図、書に分けて、主要作品を集めている。関羽図は、3つあった。花卉図も彩色がすごい。書も素晴らしく文句のつけどころがない。書簡や公文書も集められていて、至れり尽くせり。

淇園は、日本文人画の初期の一人とはいっても、素人風の文人画ではなく、プロの画家と同じレベルで描いている人。それで、書もできて、詩も書けた。本業の藩政も手抜きしないでやっていた。文人として理想の人。淇園以後の日本文人画で、淇園と同じ路線を歩んだ人はいないので、この人一代で終わり。

展示品解説には、50人近く人が来ていて、関心の高さがわかる。図録を買って見たら、この図録の出来がすばらしい。これ一冊で一週間くらいは楽しめる。行ってよかった。