時をかけるゆとり

朝井リョウ『時をかけるゆとり』文春文庫、2014


朝井リョウの大学生時代のエッセイ。2日間で100キロ歩いたとか、東京から京都まで自転車で旅行した(帰りは新幹線)とか、非常にリア充な生活をされている。

文章は、自分のことを上げすぎず、下げすぎず、不快感を与えないように、じょうずに書かれている。巻末には就職後にとった直木賞受賞後のエッセイとかも載っている。

この人の小説は読んでいないので、そこはわからないのだが、自分としてはあまり引っかかりを感じない文章。ソツがなさすぎ。『桐島、部活やめるってよ』はけっこういいという評価はどこかで読んだのだが、読むかどうかは微妙なところ。この本は出たばかりではないのに、図書館では速攻で次の予約が入っているし、よく読まれているのはなんとなくわかるけど。