足立美術館
『足立美術館』、2017.9.2
誰もいない安来市の南部でも、ここはいつも人でいっぱい。今回行ったのは3回目だと思うが、朝でも人が来ている(ここは9時開館)。
展示替えがあって、もう秋の展示になっている(展示替えは四季に従う)。ここはいつ来てもすごい。展示品もそうだが、庭。この規模で手入れが行き届き、借景も文句をつけられないのは、ここくらいだろう。
新館の現代作品(院展系だけだが)も、いいと思う。このご時世に、現代作品(現代美術ではぜんぜんないが、ここはそういうところなので)にちゃんとお金を出して集めているのはなかなかできないこと。それに、現代美術だけがいいのではないし、ここの絵は人の気持を落ち着けてくれる。
松江からだって、1時間近くはかかりそうな場所にこんなところがあること自体がたいへんなこと。展示品もそうだが、庭の手入れには膨大なコストがかかるのだから、人が来ないとやっていけない。開館から10年くらいは人が来なくて苦労したというが、それを粘ってやり遂げたのだから、すごいこと。公共施設ではなく、大企業のメセナでもない、個人事業でこれだけのことができている。
逆に、このくらいエッジの効いたことと、お金、情熱、忍耐がなければ、田舎に人を集めることはできない。いろいろ考えさせられる場所。