恋は雨上がりのように 1巻

眉月じゅん恋は雨上がりのように』1,小学館、2015


これは傑作マンガ。女子高生と中年男のありえない恋愛を描いたファンタジー。しかし、ちゃんと物語として成立している。

女子高生は、陸上部。きつい顔で美人。同年代の男では物足りないと思っている。相談も友達にはせず、ネット人生相談でしている。確かに、周りの人間に相談するような女が、中年男を好きになることはないだろう。

中年男は、ファミレスの店長。女子高生のバイト先の上司。冴えない。かっこよくない。離婚していて子供がいる独身。いい条件はない。この中年男にできているのは思いやり。まあ中年男の武器はそれしかない。

きっかけはほぼ女の方からの一目惚れ。しかし、そんなに簡単にうまくいくわけないので、中年男が、女の求愛をどう受け入れるのかということがていねいに描かれている。こんなファンタジーはありえないが、だからおはなしとして説得力がある。

この関係が具体的にどう展開していくのか、とても気になる。今後がたのしみ。