風と木の詩 #1-2

竹宮恵子風と木の詩』 #1-2 1976


竹宮恵子のレジェンド名作。むかし、大学生のときに読んだが、Kindleになって簡単に電子版で持てるようになったので買ってしまった。

これは連載中から、傑作と言われていたから、早く読まないとと思っていたが、再度読んでも、一度目と同じようにひきつけられる。

セルジュのまっすぐなこと。貴族の息子とはいえ、ジプシーと見てわかる容貌でいて、少なからず陰口もたたかれていながら、心に汚れたところがまったくない。このセルジュだからこそ、ジルベールにまっすぐな気持ちを寄せられるのだ。

そしてジルベール。2巻まで読んでも、ジルベールの心の中が何なのか、わからないことだらけ。はっきりしていることは、ジルベールは、自分を刃にしたてて、相手を試しているということ。半分人間じゃない。

ラコンブラード学院の設定、ロスマリネ、パスカル、カールらの脇キャラ、背景や服などなど、どこにも隙がない。全巻一気読みするのがあまりにも惜しいので、少しずつ読んでいる。たのしみでしかたがない。