SEALDs 民主主義ってこれだ!

SEALDs『SEALDs 民主主義ってこれだ!』大月書店、2015


買うのはしゃくだったので、図書館で借りてきた。『民主主義って何だ』の方は貸出中なので予約待ちだが、こちらはすぐに来た。買わなくてよかったわ。

SEALDsがどういう経緯でできて、どういう人が入っていて、どのように拡大していったかという組織形成の経緯を知りたかったのだが、その目的にはハズレの本。多少触れられてはいるが、あまり力点をおいていない。

代わりに多くのページはメンバーの一言メッセージや、奥田愛基ら主要メンバーのこれまでの発言の記録、奥田愛基と高橋源一郎の対談にさかれている。

一言で言えば「幼稚」。学生だから仕方ないけど。学生にしては勉強しているといえるが、所詮学生がちょっと話を聞いたり、本を読んでひねり出したものなので、内容はない。それにしても、この本にメッセージを寄せている知識人(小林節茂木健一郎西谷修ら)はどういうつもりだろう。大したことはない人たちなので、そんなものか。

あとは対談の相手になっている高橋源一郎。これも相当にあきれた人。こんな幼稚なレベルで新聞で社会的意見を書いているのだから末期的。

しかし、本の作りは非常にきれい。大月書店の編集者はこんなことはできないだろう。デザイナー他、本の編集に協力した人のクレジットが最後に出ているが、やり方はかっこよくやっている。この運動に人が集まる理由のひとつは間違いなくそれだろう。