俯瞰の世界図

「俯瞰の世界図」、広島市現代美術館、2015.10.11


山口晃大先生の講演会ついでに、本来のメインディッシュの展覧会の方も見てきた。じつはこれもヒロシマネタで、原爆投下の前と後の広島の写真や鳥瞰図がいろいろ出ている。

丹下健三大先生の平和公園の模型を、コルビュジエ大大先生のソビエト・パレスの模型を並べて展示しているのはもうお約束のような感じ。原爆が落ちた後で、原爆ドーム隣りの建物から、広島市一円をパノラマで撮っている写真とか、戦前の観光絵図はおもしろかった。

あとは、石原正のバーズアイマップ。これは市販品だけどやっぱりおもしろい。置いてあったのは、ニューヨークと芦屋。マンハッタン島はランドマークもたくさんあるし、描き甲斐というものがあるだろうが、芦屋って住宅しかないところ。それをまめに鳥瞰図にしているのだから、えらい作業だ。

山口晃は、トークのネタにしていた、「Tokio山水」のほか、「倉敷金刀比羅圖」があった。こっちは彩色。倉敷はなじみのある町なので、見ていて楽しい。やはり町の絵は、自分の記憶の範囲にあるところを、別の視点で見せてくれるものが見がいがあってよいわ。